エコッツェリアについてCSRレポート

大丸有の健康診断
大丸有エリアを、環境面のトリビア的な数値で紹介します。

皇居内に生息・生育する動植物の種類

皇居は、大都市東京の中心に位置しながら緑に溢れ、多数の動植物が生息・生育する生き物の宝庫です。2013年5月に独立行政法人国立科学博物館から発表された、「皇居の生物相調査(第Ⅱ期)」によると、植物711種、動物2,737種が確認されたそうです。そんな皇居に隣接する大丸有の植物、動物にはどんな特徴があるか調べてみました。

植物711種 動物・鳥2,737種

植物

再開発によるビルの建替にともない、ビル街の大丸有でも、緑量が増えてきています。春になるとケヤキの花や、ハナミズキの花、オオイヌノフグリの花を見かけることができます。夏には、エンジュやクチナシ、サルスベリも花を咲かせます。秋になると銀杏を実らせたイチョウも目にすることができます。

動物・鳥

皇居にはタヌキが生息しています。皇居外苑でも稀に見ることができます。豊かな森がある皇居では鳥類の種類と数が増えているようです。隣接する大丸有でもカワセミ、コゲラ、ヒヨドリなどを観察することができます。戦後の一時期都心部からいなくなっていた、メジロ、オオタカ、ノスリなども戻ってきています。これも皇居の森があるおかげです。

昆虫

皇居では東京都内での絶滅が危惧されているチョウやトンボの種のほか、ハチやクモも多くの種が確認されています。皇居は、昆虫類にとり良好な環境が維持されていることがわかります。隣接する大丸有でも、オオスジアゲハ、ナミアゲハ、ツマグロヒョウモンなどのチョウをはじめ、シオカラトンボ、ショウジョウトンボ、コシアキトンボなどのトンボを見ることができます。

国立科学博物館は、「皇居には健全な自然環境が引き続き良く保存されており、他の都内緑地と比較して極めて多様な生物が生息している」といっています。大丸有は、皇居を中心とした(エコロジカルネットワークの一員として)人と生きものが共存する都市緑地のあり方について検討を深めていきます。

大丸有のCO2排出量

60万t-CO2

大丸有にある建物の2012年度におけるCO2排出量は約60万t-CO2でした。大丸有には、東京都がトップレベル事業所として認定したビルが、2013年度に新たに認定された丸の内パークビル(含三菱一号館)など全部で12棟あります。トップレベル事業所のCO2排出量原単位(0.085922 t-CO2/m2)はエリア全体の原単位(0.094243 t-CO2/m2)より低く、大丸有エリアの排出量を押し下げることに貢献しています。

また、トップレベル事業所とは別に、2011年に東京都が公表した「東京の低炭素ビルTOP30」には、新大手町ビル、丸の内ビルディング、三菱商事ビルディング、JPタワーなど8棟のビルが含まれています。今も再開発が進む大丸有では、環境性能が高いビルが次々に誕生しています。新たに竣工する低炭素ビルが、エリア全体のCO2排出量原単位をさらに低減させていくことが期待されます。

算出方法
東京都環境局へ排出量実績を報告しているビルの中から、2014年7月31日時点で2012年度の実績が公表された、48棟のCO2総排出量からCO2排出原単位を求め、大丸有エリアの推定延べ床面積に乗じて得た理論値。

皇居外苑のお濠の水量

約45万t

皇居を取り巻くお濠は12のお濠がつながってできています。半蔵門の土手を分水嶺として、桜田濠から左回りに凱旋濠、日比谷濠。半蔵濠から右回りに千鳥ヶ淵、牛ヶ淵、清水濠、大手濠、蛤濠、桔梗濠、和田倉濠、馬場先濠で、ここで日比谷濠につながります。最も低い位置にある日比谷濠と、最も高い位置にある半蔵濠との水位の高低差は約15mもあります。日比谷濠に集まった水は、東京都の下水道に放流されています。お濠の総面積は約37万m2にのぼり、東京ドーム28.5個分、千代田区の総面積の約3.2%を占めています。お濠の平均水深は約1.25mで総湛水量は約45万t。これは公式競泳プール(50m×15m×1.5mとして)400個分の水量です。お濠の水の99.8%は雨水で、0.2%は地下鉄工事や高速道路工事の際に湧出した地下水です。

日比谷濠のそばには環境省による、水質浄化施設があります。また、再開発を進めている大手町1−1計画では、皇居に面している立地を活かし、お濠の水質改善のため、官民連携して浄化施設および大型貯留槽整備を進めています。また、皇居側には、皇居の自然と調和する緑豊かなコミュニティ広場(2,800m2)を設ける予定です。