「1000年先まで、いきいきとしたまちでありたい」
そんな願いを込め、大丸有は2007年5月、「未来へつなぐ まちづくり 大丸有環境ビジョン」を発表しました。これは、超長期の俯瞰的な視点に立って、環境共生型都市モデルのデザインを示し、大丸有地区を再構築していくことを広く社会に宣言するものです。
策定にあたっては、大丸有に関わるさまざまなステークホルダーのみなさまのご意見を仰ぎながら、野城智也氏(東京大学生産技術研究所所長、教授)を座長に、多くの有識者やシンクタンクの方々が参加する研究会で取りまとめました。
内容は、将来像を8つの分野に分けて示したほか、その将来像に至るためのロードマップとして9つの施策の方向性を提示ました。大丸有では、この「大丸有環境ビジョン」に示した将来像とロードマップに沿って、持続可能なまちづくりを進めていく計画です。

詳細はリーフレット版をご覧下さい
「未来へつなぐまちづくり 大丸有環境ビジョン」(PDF2.6MB)ダウンロード
8つのビジョン
- 気づいて、変わっていくまち
大丸有は最先端の技術による省エネルギー・省資源に取り組んでいます。それに加えて大切なのが、「人」の意識と行動。環境対策をさらに加速するため、テナント企業や就業者・来街者など、人々の意識や行動を喚起していきます。 - 自分の「体調管理」をきちんとするまち
ICT(Information & Communication Technology)を活用し、大丸有全体の気象をリアルタイムに観測しながら、エネルギー使用量をモニタリングします。いわば「都市の神経系」の構築。これを、人の意識と行動を喚起するための「気づき」の手段として活用していきます。 - コミュニティ全体で世界の課題に取り組むまち
100 年以上にわたる先進的なまちづくりの経験と、その過程で培われた関係者間の強いコミュニティ意識は、大丸有地区の貴重な財産です。企業単位のCSR(Corporate Social Responsibility)の実践はもちろんのこと、「大丸有コミュニティ」によるCSR("Community " Social Responsibility)を果たしていきます。 - 自然とのつながりを大切にし、緑や生きものでにぎわうまち
大丸有地区には東京湾へと流れ込む河川が通っており、川上から川下まで続く、広範囲に渡る生態的なつながりがあります。こうした自然との関係性を大切にし、豊かな緑の中を鳥や虫たちが行き交うような、緑や生きものでにぎわうまちをめざします。 - 世界へ、いい波紋を広げるまち
大丸有はグローバル企業の本社機能が集積した地区。大丸有地区で行われる様々な意思決定は、世界に大きな影響を与えます。そのため、ここから波紋を広げるように、地球環境問題など世界の持サステナビリティ続可能性のために積極的に貢献していきます。 - 他の地域に支えられていることへの、責任を果たすまち
大丸有は、エネルギーや食料だけでなく、そこで働く人々も、他の地域に支えられて成り立っているまちです。こうした地域の範囲は今や世界に広がっています。そのため、これらの地域とのつながりを認識し、影響を捕捉していきます。 - 時代に応じて「自己進化」するまち
時代が変われば、まちに必要な機能や施設も変わるもの。そこで、時代にあわせて「進化」し続ける柔軟性を持ったインフラ(社会基盤)を備えたまちをめざします。特に、「トップランナー方式※」によって、その時代の最も環境効率の高い施設・機器を柔軟に選択・再編できるユニット型のシステムを導入していきます。
※省エネ、CO2 排出量などの環境基準を、市場に出ている製品・技術における最高レベルに設定すること。 - みんなが安心・安全に過ごせる快適なまち
将来的には、地震・都市洪水・テロなど、さまざまな都市災害が考えられます。こうしたリスクに対しても都市機能が寸断することのないまちのインフラ(社会基盤)を構築していきます。平常時には、そうしたインフラがアメニティや物流のためのスペースとして活用されるなど、多様性をもったまちをめざします。
9つのロードマップ
- 環境関連データのセンシング・蓄積・活用
- 大丸有地区を超えた貢献と情報発信
- 環境・エネルギーマネジメントシステムの構築
- 環境負荷の低い新たな交通・物流システムの構築
- 水系(バイオリージョン)の活用・水網都市の復権
- 外部空間・公共空間の体系的活用
- 廃棄物の多段的活用
- 脆弱性克服を通じた環境負荷抑制
- 新たな環境ビジネスの創出と育成
「大丸有環境ビジョン」研究会座長 野城智也氏より
大丸有地区は日本を代表するオフィス街です。様々な官庁・自治体・NGO・企業の方々が、この地区の環境性能を向上させていくことに熱意を持って、すでに行動を起こしています。
しかし、環境性能の向上を目指す熱意は共有できても、それが同床異夢になり、実効性を持ち得なくなるおそれもあります。そこで、熱き思いの内容を超長期の俯瞰的な視点にたって、具体的に描き共有することが重要であると考え、ビジョンづくりに参加しました。このビジョンが、個別分散ではあるが全体としては協調していく諸行動のよすがになることを期待します。



















