丸の内地球環境倶楽部

第6回地球大学アドバンス「一学一山 ー 日本の森と美しい国土の再生にむけて」

advance_06_1.jpg

日時:
2008年5月19日 (月) 18:30〜20:30 ※終了しました

ゲスト:
川勝平太氏(静岡文化芸術大学学長)
イベントレポートを見る

モデレータよりコメント

地球大学アドバンス、今回のテーマは"森づくり"です。

「ガーデンアイランド」のコンセプトで美しい国・日本の再生を唱導されてきた川勝先生は、いま「一学一山」----すなわち学校ごとに手入れをする山を受け持つという考え方で、日本の森づくり運動の必要性を喧伝されています。

一方、丸の内には日本全国に社有林をもつ企業も多く、CSR活動の一環として森の再生に力を入れている企業も増えています。また、間伐材を運び出すコストを紙のユーザー企業が負担する仕組みによって、間伐を促進しつつ都市(企業)と山村(林業)をつなぐ循環構造を実現した「3.9ペーパー」のような試みもあります。丸の内が日本の山林の再生に貢献しうる回路は、まだまだ沢山あるのではないでしょうか?

今回は川勝先生の基調講演に、「3.9ペーパー」の仕組みをデザインした市瀬さんからの報告も交え、都市と山林を結ぶ"丸の内プロジェクト"の可能性についても提言したいと思います。

プロフィール

末吉竹二郎 (すえよし・たけじろう)川勝平太(かわかつ・へいた)

静岡文化芸術大学学長。早大、同大学院、オックスフォード哲学博士。早大教授、日文研教授を経て、2007年より現職。国土審議会、「食料の未来を描く戦略会議」委員等を務める。日本社会固有の近代化のあり方を、国境を越えた経済交流を視野に収めながら描き出す仕事を続けている。

最近作に、「美しい国づくり」三部作(『「美の文明」をつくる』ちくま新書、『「美の国」日本をつくる』日経ビジネス人文庫、『文化力日本の底力』ウェッジ)。

竹村真一(たけむら・しんいち)竹村真一(たけむら・しんいち)
Earth Literacy Program 代表
エコッツェリア・コンテンツプロデューサー

京都造形芸術大学教授。Earth Literacy Program代表。東京大学大学院文化人類学博士課程修了。地球時代の人間学を考究しつつ、ITを活用した独自な地球環境問題への取組みを進める。

Sensorium(97年アルス・エレクトロ二カ・グランプリ受賞)、デジタル地球儀「触れる地球」(05年グッドデザイン賞・金賞)や「100万人のキャンドルナイト」「aqua scape」など、さまざまなプロジェクトを推進。環境セミナー「地球大学」主宰。07年「water」展ではコンセプト・スーパーバイザーとして企画制作に携わる。08年7月の北海道・洞爺湖サミットでは、 国際メディアセンター(IMC)内の環境ショーケースにおける「地球茶室」の総合企画・プロデュースを担当。

新著「地球の目線」(PHP新書)など著書多数。2009年4月26日よりラジオ「GLOBAL SENSOR」がJ-WAVE 81.3にて(偶数月の第4日曜25時〜)放送開始。

竹村真一プロジェクトサイト: http://www.elp.or.jp/

イベントレポート


advance_06_2.jpg


(1)川勝氏のコンセプト「一学一山」とは
学校教育の中から担当の森や山を持って育てていこうという意味が込められている言葉、「一学一山」。「森を育てること=自分を育てる」という日本のあり方を目指す。

(2)世界に対する日本の役割を観点から説明
●1.日本という列島は、亜寒帯から亜熱帯まである地球的生態系が凝縮していると見立てることができる。それは、地球のミニチュアと考えることができる。では、実際にどうなっているのか。環境問題が平和を阻む問題に深く関与している現在。農業ができない、生活が安定しないということは、平和を脅かすということである。政治と環境は関係していて、それが今荒れている。この地球環境を凝縮したものが日本列島だとすれば、それぞれがどうできるかということをテキストとしてみることができる。

●2.日本のスタイルについて
室町末、シルクロードを経て、中国の宋の文化が鎌倉に入ったことにより、宋の文化が京都に入った。かつての中国の文明は生きた博物館として、京都にあったといわれる。さらに、戦前はイギリスを目標にしていた日本だが、戦後はアメリカを目標にした。このように強制ではなく主体的に西洋の文化を全部取り入れるような国は他になく、人類が作り上げてきた日本は東洋、西洋の文化を吸収した国になったといえる。

advance_06_3.jpg

●3.日本の文化は、地球、自然をどう見ているか
仏教もキリスト教も最終的には自然に返すという考え方にたどりついた。日本は昔からアニミズムな考えを持っている。そして、その全てを芸術へと変えてきた。天地の創造が神の計画であり、人間の理性でコントロールするのが自然であるという海外の考え方に対し、日本人が持っている自然観は異なる。

●4.日本の国をどうしていけばいいのか
欧米が作り上げてきたものが地球に悪影響を与えるということを理解したうえで、地球生態系のミニチュアとして、世界の地球のテキストとして見習うに値する。日本人は足下を見直すべきである。そのうえで、
・年間1900万トンの食糧を捨てている一方、8億の人が飢えているという現状を招く生活とは違う形があることを示していかなければならない。
・農業は日本のためにではなく、世界のために必要であるもの。だからこそ、日本の大人が子どもに教えるような仕組みを作らなければならない。
・地域興しのテキストを自ら描いて他の人に説明できるものを作っていかなければならない。

advance_06_4.jpg

●5.一社一村、一社一山、一学一山
日本は減反政策をしているという現状を都市の人たちが責めていかなければならない。

もう一度、1次〜6次産業が一致して、都市に集中しているパワーを地元に還元していくことが必要なのである。一例として日本を、森の州、野の州、水の州、海の州、山の州というような分け方をする。内省に関わるものを全てここにゆだねることができる。このようなインフラを作るためには地域のことを知らなければならない。つまり、東京にいる人を地方に行かし、モデルを作ることが必要。日本は、ガーデンアイランドを目指し、森を栽培する文化、21世紀の学習農園が森となるような文化を育んでいくべきだ。

advance_06_5.jpg

他のレポートもご覧ください

前のレポートを見る

次のレポートを見る

このページのトップへ

ecozzeriaのTwitter(新しいウィンドウが開きます) 朝大学受付開始(3/19金)まで、もう少々お待ち下さい!エコッツェリアニュースレターに登録すると、先行予約情報などお得な情報が届くことがあるので、是非ご登録を→http://bit.ly/3JHFWG RT @ena_yumi 早く予約をしたいぃぃ!