
第6回東大リレーセミナー「キャパシタEVでライフスタイルを変えよう!」
日時:
2008年9月16日(火)18:30〜20:30 (終了しました)
ゲスト:
堀洋一氏(東京大学大学院新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 教授)
モデレーター:
野城智也氏(東京大学生産技術研究所副所長、大丸有環境ビジョン研究会座長)
プロフィール
堀洋一(ほり よういち)
1978年 東京大学工学部電気工学科卒業
1983年 同大学院博士課程修了。
助手,講師,助教授を経て,2000年2月 電気工学科教授。
2002年10月 東京大学生産技術研究所教授。
2008年4月 現職。
この間,1991年〜1992年,カリフォルニア大学バークレー校客員研究員。専門は制御工学とその産業応用,とくに,モーションコントロール,メカトロニクス,電気自動車などの分野への応用研究。最近は福祉制御工学にも注力。
2001-2002年 IEEE Japan Council および Tokyo Section トレジャラ。
現在,電気学会産業応用部門部門長。IEEE IES AdCom メンバー。日本シミュレーション学会理事日本能率協会モータ技術シンポジウム委員長,キャパシタフォーラム会長。EVS-22(2006.10)プログラム委員長。IEEE Fellow。その他,日本シミュレーション学会,計測自動制御学会,システム制御情報学会,日本ロボット学会,日本機械学会,パワーエレクロトニクス研究会,日本応用数理学会,電気自動車研究会,自動車技術会などの会員。Trans. on IE の Associate Editor,ASME/IEEE Trans. on Mechatronics の Technical Editor,MECHATRONICS編集委員,Electro Motion 編集委員。1993 年および2001 年,IEEE Trans. on Industrial Electronics 最優秀論文賞,2000年電気学会論文賞,2005 年日本AEM 学会著作賞などを受賞。日本学術振興会科学研究費委員会審査委員,国土交通省交通安全環境研究所次世代低公害車開発促進会議ハイブリッド車WG 検討委員,NEDO電動車両技術委員会委員長,NEDO 運輸・交通システム系技術委員会委員,NEDO 技術評価委員,NEDO革新的次世代低公害車総合技術開発革新的後処理システム研究推進委員会委員,大学評価・学位授与機構審査委員,経済産業省総合資源エネルギー調査会判断基準小委員会委員長および委員,日本学術振興会科学研究費委員会審査委員,JAXA 宇宙工学委員会委員,超電導電力ネットワーク制御技術開発プロジェクト導入効果検討委員会委員,政策科学研究所小宮山研究会「グローバルシステムと文明」委員,ほか多数を勤めている。
イベントレポート
いつかはクラウンではなく、キャパシタ
今、一番あり得る未来は、ハイブリッド車からの電気自動車。将来のクルマは必ず電気系統につながる。電池には大きなディスアドバンテージがあり、キャパシタにこそ未来がある。キャパシタはコンデンサーであり、化学電池ではない。物理電池と呼ばれている。キャパシタとバッテリーの違いは、簡単に言うと、バッテリーはエネルギーがたくさん入るが、パワーがない。キャパシタはエネルギーはたくさん入らないがパワーがある。たとえるならば、電池がおっちゃんでキャパシタは若者と言える。キャパシタは瞬間的にはものすごい力を出すことができる。また、寿命が長いのも特徴である。1000 回~2000 回の電池に比べて、10 万回、100 万回。事実上寿命は無限である。NEDO のプロジェクトでは2030 年ごろまでに40 分の一のコストで、パワーを増大させる計画だ。
私の研究室では、COMS という電気自動車で実験を行った。キャパシタに載せ替えて実験している。

キャパシタの特徴
キャパシタの特徴は
1)寿命が長い
2)大電流での充放電が可能
3)重金属を用いないため、環境に優しい
4)正確な充電量が分かる。
というものだ。
4)はかなり重要である。また、留意点は周辺回路のさらなる開発が必要であること、エネルギー密度が低いこと(密度10 倍の新しいタイプが開発済)。しかし、完全に放電するまでつかえる、エネルギーの90%を活用できるという理由から、現状でも活用すれば十分かもしれない。

電力系統につながる将来のクルマ
自動車社会の不思議な論理は500km 走る車がすべてを支配。東京の真ん中でサハラ砂漠でも走れる車を使っている。鉄道では架線を無くそうとしている。鉄道は走行エネルギーをもらって走る乗り物。走行エネルギーを持っている乗り物。歩み寄れば、充電しながらちょこちょこ走る車をつくれる。つまり、将来のクルマは電力系統につながる。V2H、 V2G、将来の課題は移動体へのエネルギーの供給と貯蔵とマネージメントである。
キャパシタの特性は非常に高い制御性。高速トルク応答が特徴だ。つまり、絶対に滑らないクルマを作れるとうこと。電気制御で細かくトルクを調整が可能であり、粘着制御と呼ばれる。つまり、高度なABS だ。車輪が滑るとトルクを精密に下げ、滑らない。滑らないとタイヤを細くすることができるので燃費向上が見込めるというわけだ。また、分散配置、各輪独立駆動も特徴である。コーナリングが安定する。正確なトルクの把握は路面状態の把握が可能。路面状態が悪い道を通ったら、その情報が蓄積され、共有されるということもできるかもしれない。



















