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【レポート】ついにヴェールを抜いだ「3×3Lab Future」

「新年ご挨拶の会」で明かされた次のステップ

1月7日、「新年ご挨拶の会」と題されたイベントが開催されました。これは、日ごろ3×3Laboを利用する個人会員ほか、団体関係者等に向けて、2月に正式開所する新たな「3×3Lab Future」をお披露目するためのもの。主催のエコッツェリア協会・田口氏は「新年会と呼ぶようなお酒を飲む会でもないし、どんな名前が良いか思案した結果、このようなタイトルとなった」と説明。3月には日本ビルの3×3Laboは閉所となり、大手町タワー・JXビルへ移転します。これに伴い、現在併設の「TIP*S」も移転し、新天地で活動を開始することに。参加者は3×3Laboのある日本ビルから、新たなTIP*S、新たな3×3Lab Futureを巡る"まち歩き"とともに、ついにヴェールを脱いだ3×3Lab Futureを視察し、新年の始まりを祝いました。

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異色のそぞろ歩き

異色のそぞろ歩き

そもそも今回は「30人くらいで開催するつもりだった」(田口氏)が、当日ふたを開けると100人を超える参加者が集まりました。15時からのスタートのため、遅れて参加するものもおり、イベントが進むにつれて参加者が増えていく形。

日本ビル3×3Laboでの挨拶もそこそこに、まずは第一陣がまち歩きへとスタート。先導するのは、エコッツェリア協会専務理事の村上孝憲氏です。設計から街づくりの関連業務へと転身したため、建物に関する造詣はもとより、丸の内の歴史にも明るく、非常に興味深いトークで彩られる街歩きとなりました。建替えに際し、保存が決まった日本工業倶楽部の建物が、実は1.2メートル西側(仲通り側)へ移動されていること(これを曳家[ひきや]という)、復元された東京駅の屋根のスレート(石板)が、宮城県石巻市の雄勝産の石材を使う予定でしたが、2011年の東日本大震災で、配送直前で箱詰めされたいた石材の大半が波で消失、ボランティアによって津波の汚泥の中から拾い上げられ、洗浄された約4万枚がかろうじて使われたことなど、さまざまな知識や情報が披露されました。

聞き耳を立て、うなずいているのはスーツ姿もいればなんだか良く分からない恰好の人もいたりする50名は超えようかという大所帯の団体。道行く人々もいったい何事かと振り返りような一団でした。

「食」「地方」......ちりばめられたキーワード

TIP*Sは3×3Laboと別の建物に移転することになりますが、袂を分かつわけではありません。移転先は大手町タワー・JXビルからさほど遠くない丸の内エリア内の予定。今後も3×3Labとの協業を深め、さらに活発にアクションをしていきます。街歩きの合間でTIP*Sの越智稔之氏からも、今後の抱負が語られました。

その後、一行はお濠端からパレスビルの横を通り抜けて大手町タワー・JXビルへ。下部の商業施設エリアは「HOTORIA」(ホトリア)の愛称で呼ばれています。新3×3Laboである「3×3Lab Future」は、その1階の主要部分にあります。これまでは経済的負担の少ないように、移転が決まったビルの建て壊しまでの期間を利用するスタイルだっただけに、ピッカピカの新しいビルでの開設には若干の違和感がないでもありません。しかし、床には古材が使われ、内部には土が持ち込まれて室内に木が植えられているなど、ナチュラルな雰囲気は以前のまま。エコッツェリア協会のネイチャー感と、3×3Laboの雑駁なコミュニティ感がうまく融合し、スタイルアップされたデザインであると言えるでしょう。

そして最大の特徴は、大きなキッチンが2つも設置されていることです。一部のキッチンメーカーで大型のキッチンを発表していることでも分かるように、キッチンの持つコミュニケーション能力、コミュニティ醸成機能に注目し、家庭に限らず活用しようとする動きが盛んになりつつあります。3×3Lab Futureは、そこにいち早く着目し採用した事例のひとつと言えるでしょう。このスタイルは「コミュニティキッチン」と呼ばれることもありますが、さらに早くコミュニティキッチンを採用した事例として長野県のショップ/コミュニティスペース「銀座NAGANO」が知られています。この日は同所長の熊谷氏の姿も見られました。

寒さが増したこの日、3×3Lab Futureに到着した参加者には、さっそくコミュニティキッチンを利用して、温かい甘酒が振る舞われました。アレンジしたのは、丸の内朝大学の東北復興・農業トレセンからスピンアウトしたコミュニティキッチンイニシアティブ。同団体には、今後も3×3Lab Futureでの活躍が期待されます。

このように実装された機能は、そのまま3×3Lab Futureが今後取り組むべき活動の指針、目標となっているとも言えるのかもしれません。

ターニングポイントへ

その後はセミナースペースを使い、3×3Laboのこれまでの足跡と、これから3×3Lab Futureが果たすべき役割と使命について田口氏からプレゼンテーションがありました。最後には再び村上氏も挨拶に立りましたが、両氏が口を揃えて訴えたのが「使ってもらえなければ、価値はない」ということ。どんなに立派なハードを作っても、そこを満たすソフト=人のアクティビティがなければ、それは空虚な器に過ぎません。

「その先へ」と村上氏は言います。コワーキングスペースやコミュニティスペース、ラボ的機能を持つ場はそこここに作られ、使われるようになりました。人は集まりました。ワイガヤも作られました。しかし、「その先」が必要なのです。それはどの方向なのでしょうか、そして、目指すべき場所はどこなのでしょうか。3×3Lab Futureでは、それを共に考える仲間を再び募ります。正式な開所は2月16日の予定。そして日本ビル3×3Laboのクローズドは、3月3日。ターニングポイントはもう目の前に迫っています。

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