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【レポート】リサイクルによる循環型社会の実現を目指す日本環境設計

いい会社の経営理念塾 第3クール 「つらぬく経営」 第2回(10月7日)

10月7日、いい会社の理念経営塾第3クール「つらぬく経営」の第2回が行われました。ゲストは日本環境設計株式会社代表取締役の岩元美智彦氏です。日本環境設計は、リサイクルによる循環型社会をつくるという大きな課題に向けて取り組んでいます。国内外、有数の企業を束ねて、古着や携帯電話などの回収プロジェクトを推進してきました。リサイクルの自社工場、回収拠点、物流網をトータルで手がける資源・燃料ベンチャーです。「この世界にあるゴミは、全てが資源である」と題した今回は、岩元氏の起業の原点ともいえる「2015年10月21日」の話題からスタートしました。

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この映画の1シーンを実現するために会社を設立したといっても過言ではない

この映画の1シーンを実現するために会社を設立したといっても過言ではない

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でドク(C. ロイド)がデロリアンにゴミで燃料補給するシーン(当日のプレゼン資料より)

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー パート2」で主人公たちが自動車型タイムマシン、デロリアンに乗ってやってきた"未来"、それが2015年10月21日です。「このシーンがやりたくて、9年間がんばってきた」と岩元氏が示したのは、未来から帰ってきた科学者がデロリアンにバナナの皮や空き缶を補給する場面。タイムマシンのエネルギー源はゴミだったのです。
「この映画はリサイクルの象徴になると思いました。これを実現するために、会社を設立したといっても過言ではありません。昨年、運良くベンチャー大賞をいただきましたが、針の穴を通すような事業をよくやってきたなと感じています。5年くらい前まで社員は5名、2年前に20人を超えて、今でも20人くらいの小さな会社です。人数が少ないので、効率的に動かなければなりません。やるべきことは2つだけ。1つは技術開発、2つ目に消費者がリサイクルしやすいインフラを構築することです」

着古したTシャツからバイオエタノールへの変換に成功

まずは、1つ目の技術開発。不要になった洋服を次世代燃料バイオエタノールに変える技術を編み出しました。
糖化技術。右が分解・糖化されたTシャツ(当日のプレゼン資料より)「私が繊維業界出身だったこともあって、Tシャツの綿を糖に変える糖化技術の基礎研究を大阪大学でスタートさせました。セルロースが多く含まれていると、たくさん糖に変換できるのですが、綿の主成分はセルロース。そこに、ほんとどの人は気づいていませんでした。それなのに、綿花からはなかなか糖化できません。セルロースを分解する酵素が綿花にアタックしないからです。ところが、ボロボロのTシャツでやるとスムーズにいきます。衣類には繊維を染めるときに不純物を取り除く工程があり、それで酵素が効くようなったのだと後々の研究でわかりました。小さなベンチャーで、お金がないのがかえってよかった。着古したTシャツを使ったのですが、ラッキーとしか言いようがありません」

その後、ポリエステルの技術開発にも成功し、繊維のリサイクルプロセスを完成して事業化。量産プラントを開設しました。
「建屋や土地などプラントメーカーに見積もると、15億円くらいかかってしまいます。そこで、自分たちで作ることにしました。貯蔵層は近所の工場で要らないのを買ってきたり、配管をつないで、いろいろな装置をつけたり、苦労しながら1000万円くらいで作ることができました」

環境にも経済にも"Wいいね!"の再生技術を確立

リサイクル=分別と考えがちなもの。日本環境設計の技術上のコンセプトは、意外にも"分別しないこと"にあります。

「服をそのまま入れて、水を入れて、酵素を入れれば終了です。もう1つの技術である携帯電話のリサイクルについても、通常はパーツの分解から始めるのですが、それではコスト的になかなか合いません。携帯電話もそのまま入れれば、あとはボタン1つです。テクノロジーで分別して、コストを下げることができます」
携帯電話に関しては国内の60%、400万台を回収してリサイクル。アジアからも輸入するなど、海外にネットワークが広がってきています。

無機物・有機物、燃えないもの・燃えるものと単純に2つの物質に分けて、効率的に回収し、効率的にリサイクルする再生技術の基礎は、ほぼ確立しています。
「何を入れても、ボタン1つ。無機物は金・銀・銅・レアメタルへ、有機物は触媒を通して、エタノール化します。この技術にどれほどインパクトがあるか。家庭から出るゴミ、約4500万トンが燃やされています。4500万トンにこの技術を使ったと仮定すれば、約1100万トンのエタノールができます。日本国内の1年間の使用量を、家庭から出るゴミでまかなえる。石油を輸入せずに済みます。それどころか、企業から出るゴミは家庭ゴミの10倍、約4億トンもあります。だから、十分に足りているんです。環境にもいい、経済にもいいの"Wいいね!"です」

各業界のトップ企業が連携してリサイクルプロジェクトを推進

Fuku-Fukuプロジェクトのサイト

技術の基盤が完成すれば、次はインフラの整備です。消費者が参加しやすいリサイクルのしくみづくりに取り組みました。その第一弾が「FUKU-FUKUプロジェクト」です。
「市民参加型のインフラをつくるにはどうすればいいのか。それには、"買う・使う・捨てる"からまずリサイクルへと消費行動を変えなければなりません。そこで、弊社だけではなく小売各社と連携して取り組み、ブランド化しようということになりました。あなたの服を地球の福にする『FUKU-FUKUプロジェクト』です。コンセプトを統一して、小売各社やSPAを回って協力体制をつくり、ようやく少しずつ広がってきました」

続いて、取り組んだのがプラスチックのリサイクルのしくみを構築する「PLA-PLASプロジェクト」です。一般消費者へのアンケートに着想を得て、このプロジェクトはスタートしました。

「生ゴミとして捨てたくないののアンケートをとると、ベスト3は洋服、おもちゃ、メガネでした。消費者がリサイクルしたいもの、小売企業が回収してもいいものということで、プラスチックを地球のプラスにするプラスチック版のプロジェクトを始めました。おもちゃではタカラトミー、バンダイ、メガメではメガネ市場、JINSなど各業界のトップブランドに参加していただき、要らないプラスチック製品をいろいろなところで回収しています」

市民参加型リサイクルを支えるキーワードは"わくわくドキドキ"

「ただ箱を置いただけでは参加してもらえません。何回もワークショップを行って、顔出しをしていると、SNSの力で広がっていきます。たとえば"音楽と環境"のように、何でも環境とくっつけてイベントを継続するのです。そうしてリサイクルはお金がかかるから辞めようとなるのを、人を呼べる方向へと変えます。先日のグランツリー武蔵小杉で開催したイベントには子どもたちが要らないおもちゃを持ってきました。集まった子どもたちは500人、親を含めると1千人以上になりますから、それだけ売上もあがります。マクドナルドでは、ドナルドと当社のマスコットのハチくんがコラボしたハッピーセットを販売しました。ドナルドは他のキャラクターとカブってはいけないというマニュアルがあるのですが、そのルールを初めて破り、許可してもらうことができました。現在では、プロジェクトに賛同して、サポートする企業や団体は170社にのぼっています」

さらに、海外展開にも着手。経済産業省とインド政府が進めるプログラムの指定を受けて、日本と同じしくみのリサイクル事業を進めています。
「インドで本当にモノが集まるのかと思われましたが、結果的には日本以上に集まりました。回収する前に、授業をきちんと行ってきたからです。この私たちの便利な生活の裏側には、資源争奪紛争があります。戦争の7割は資源をめぐる争いです。これをなくすには、あなたたちの1つの行動で十分。要らないものを学校に持ってくるだけでいい。リサイクルすれば、石油なんて要らない。戦争のない社会をみんなでつくりましょうと伝えました」

このように消費者の共感を呼ぶ、わかりやすいストーリーを伝え、多くの人の目に触れるイベントを通して、理解を深めています。市民参加型のリサイクルを支えるキーワードは"わくわくドキドキ"です。
「オリンピックに向けても、みんなが参加できるプロジェクトを進めています。使わなくなったスマホやケータイで、地下資源を使わないメダルを作ろうという企画です。北海道のおばあちゃんも沖縄のおじいちゃんも参加して、自分があのメダルを作ったんだと思う。これこそが、"わくわくドキドキ"です」

ゴミで動くデロリアンを実現。大きな反響を呼ぶ「GO! デロリアン走行プロジェクト」

GO! デロリアン走行プロジェクトのサイトより

最後に岩元氏が語ったのは、やはり「FUKU-FUKU×BTTF GO! デロリアン走行プロジェクト」について。間近に迫る10月21日への熱い想いが伝わってきました。

「10月21日16時29分、この日にゴミでデロリアンを動かしたい。国内のUSJや広告代理店など、いろいろなところをかけずり回りました。ところが、こんな馬鹿げた企画は本国に持っていけないと断られてしまったので、ユニバーサル・スタジオの本社に直接ラブレターを送ることにしました。『10月21日を資源循環デーにしたい』『地上のゴミを資源に変えて循環型社会をつくろう』『戦争をなくして、子どもたちに笑顔を取り戻せ』と書いて、これらを実現したいのでデロリアンを貸してほしいとお願いしました。すると、ジャジャジャーン! ついにデロリアンがやってきます。借りるつもりだったのですが、買ってきました。イベントが終わったらナンバーがつくので、近所のスーパーに納豆でも買いに行こうかと思っています(笑)。映画仕様なので、ドアを開くときも映画と同じ音がするんですよ」

現在、全国各地のショッピングモール等でデロリアンの燃料の元となる衣類の回収を実施中。大きな反響が広がってきています。
「デロリアンを走らせるのですから、皆さんいっぱい服を持ってきてくれます。高校の学園祭で回収したり、子どもたちも参加してくれています。朝日や読売の一面にも、どかんと取りあげられました。BBCとCNN、NHKでも特番が組まれます。ドイツ、イタリア、スペインなど、40カ国以上のメディアがこのプロジェクトに注目しています」

今後も、音楽や映画とリサイクルを組み合わせたイベントを続々と展開。「楽しくおかしく進めていきたい」という岩元氏の"わくわくドキドキ"の演出はまだまだ続きます。そして、100年後の未来に思い描くのは、戦争のない世界の実現です。
「戦争を終わらせるのはお金でも武器でもありません。循環型社会ができれば、戦争は必ず終わらせられます」

創業時から赤字決算が一度もない累積方式の利益構造

第2部は「いい会社をふやしましょう」の理事を務める新井和宏氏も登壇。「2007年に創業したとき、本当にできると思っていましたか?」という新井氏の問いかけから、トークセッションが始まりました。「いや、ここまできるとは思っていなかった。でき過ぎです」というのが、岩元氏の答えです。

「環境関係のビジネスは赤字で始まり、赤字のまま終わっていくケースが多いのに、2007年の創業時からずっと黒字。ここに経営力のすごさがあります」と、新井氏はその手腕を賞賛します。「単なるリサイクル事業ではなく、商社であり、広告事業、ブランディングまで手がけて、この全体で利益を出そうとしてるところが他にはない圧倒的な強みになっているのです」

目先の利益を追わない「累積方式の利益の構造」を、岩元氏が具体的に説明します。
「回収ボックスは小売各社に買ってもらいます。エタノール、もしくはプラスチックを作って、メーカーに売ります。さらに、メーカーが小売にプラスチック製品を売るとき、そこにハチのマークをつけて少しいただく。リサイクル代は高いとよく言われますが、そうしてちょっとずついただいて、全体をコントロールしていくことが大事です」

トップ企業が名を連ねるイベント。オールジャパンに徹底的にこだわる

日本環境設計のもう1つの強みとして、新井氏は指摘するのが「オールジャパンの体制」です。「イベントで小売2強が名前を並べることに徹底的にこだわる。信念を持って、1年以上かけて粘り強く口説いてこられました。通常、大手が1社入ると他の大手は参画しないものなんですが、そこを両方入れたことは素晴らしい」と、新井氏がその経緯を尋ねると、岩元氏はブランディングの重要性を指摘します。

「"ハチくんオールジャパン"にしようと、日本を代表する企業を上から攻めていきました。トップクラスが一緒にならなければ、消費者も安心しません。よこしまな考えを持つ人たちもいっぱい来ますが、売上は立っても、そこは断りました。文化をつくりたい、消費行動を変えたいということのほうが先。消費者目線ですべてを組み立てることにこだわりました」

「精神論だけではなく、数字上の裏付けもある」と新井氏。良品計画のFUKU-FUKUプロジェクトに参加している店舗としていない店舗では、売上に4%の差が生まれました。
「イベントを開けば、来店動機になります。参加しないとなった瞬間に4%を手放すとなれば、手を握らざるを得ないでしょう。裏付けをとってファクトで攻め、心情論ではオールジャパンでと、その両面を押さえて、外堀を埋めてしまうのです」

ベンチャーに失敗は当たり前。経験を積んで若い人材が育っていく

その後、話題は岩元氏の会社設立のきっかけとなったパートナー、現代表取締役社長である高尾正樹氏との出会いにまで遡ります。当時、高尾氏はバイオエタノールの研究に携わっていました。
「異業種交流会で知り合って、居酒屋で飲みながら『トウモロコシからエタノールができるという記事を読んだんだけれど、Tシャツも同じ繊維なんだから作れないか?』と問いかけると、いい加減なやつなので(笑)『できる』と一言。それなら、独立を考えようと思いました。おもちゃや携帯も技術的にはリサイクル可能だと考えていたのですが、企業の中にいると、そこの商品である繊維製品しかリサイクルできないので。『そこまで言うなら』と会社にも背中を押してもらえ、高尾が一生懸命に技術開発をしてくれて、今に至っています。出会いがあり、想いが通じたのだと思います」

「この2人のバランスがあって、今の日本環境設計がある」と新井氏。さらには、粒ぞろいの社員と彼らへの岩元氏の仕事の託し方に話を向けます。
「社員の皆さんは本当に個性的で優秀ですよね。岩元さんは仕事を全部任せているところがすごい。カリスマ的な経営者にはなかなか人に任せられない方も多いのですが」
「信用しているから任せられます。みんな真面目で酒呑みでユーモアがあるがんばり屋です。ただ、失敗もよくします。どんな優秀な人であっても失敗があって当たり前。過去に誰もやったことのないことをするベンチャーですから。むしろ失敗したときにそれをリカバーして、解決していくことが基礎力になると思っています。ですから、予算の中に失敗枠があります。1人3000万円までならいいだろうというのが腹の中にはある。文句を言うどころか、よく失敗してくれたと感じるくらいです。そういう経験を積んで、若い人たちが育ってきています」

人材育成のために、社内留学制度を発足。次の世界への展開を見据えて、社員が海外でMBA取得に取り組んでいます。
「あとは海外の大手とどう提携するか。ここからがおもしろいところです。ハーバードのビジネススクールで講演をさせていただけることになりましたし、昨年、アショカ・フェローにも認定されました。海外を攻めるにはこういう人たちとつきあう体制をつくり、ネットワークを広げていかなければいけません。そこで、まだ20人くらいしかいない会社ですが、社内で一番できる女性を海外へ送りました。一番難しい契約を取り、一番大きなトラブルも経験し、世の中で何が大事かというビジネスの本質がわかっている人です。彼女が大きくなって、帰ってくれるのを期待しています」

ようやく理想のステージに立って、おもしろいのはこれから

新井氏が最後に投げかけた質問は「2007年の起業から今までの間で一番つらかったことは?」。「申し訳ない、参考にならないです」と、岩元氏は言葉を選びながら答えます。
「経営者として一番つらいのは、やはりお金だと思います。90数パーセントの人はそうなのに、1回もお金に困ったことがない。そういうしくみになっていることをありがたいと思います。ドキドキわくわくやっているので、毎日、楽しいことばかりです。ただ、消費者の一番望むこと、正しいことだけを考えて、マネタイズに落とさなければならない。ここを考えるのが実は一番しんどい。ボランティアならできますが、そうしないと会社は回らない。どこで変化球をかけて、お金を気持ちよくいただけるか。言うのは簡単ですが、そこが難しい。弊社の社員は一流大学を出て、一流企業に勤めて、変わり者だからベンチャーに入ったという人ばかり。志は立派でも、マネタイズだけは教え込むしかない。唯一、苦労するのはそこです」

「すごい経営者は苦労を苦労と思わないもの」と新井氏。「当たり前のように聞こえますが、1円単位の交渉です。各業界業種を全部把握して、ここなら落とせるというのを積み上げていく。小さくても積み上げることで、ずっと続く仕組みをつくるところがさすがだなと思います」

「小さな数字の積み重ね」に加えて、もう1つ岩元氏が強調するのは「ステージを上げる」ことです。
「サラリーマンのときも今も、実はやっている仕事は変わりません。次はここで戦うというステージの違いだけです。デロリアンのおかげでグローバルになった。次のステージはハーバードです。いかにステージを上げるかが大事。そこに持っていかなければ、しんどい。遊びのように見えるかもしれませんが、デロリアンは世界中の人が知っています。日本環境設計は、あの映画のシーンを再現した会社というだけで十分。話が早くなり、戦えるようになる。ようやく、理想のステージに立つことができました。ここからが、いよいよおもしろくなってくるでしょう」

皆さんと一緒に戦争を終わらせる――その夢は必ず実現できる

トークセッションの後には、質疑応答の時間が用意されています。参加者の方たちから、岩元氏に向けてさまざまな質問が寄せられました。

「既得権益を犯される石油業界を巻き込むためのビジョンは?」との質問には、「難しいなあ。言える話、言えない話があるから」と岩元氏は苦笑い。「答えになっていないと思うけれど」の前置きの後、次のように答えました。
「いろいろな業界団体からも話は来ています。けれども、そこより1人の人をいかに説得するかのほうが正しいと思っています。なぜ海外が弊社のことを認めてくれるかというと、業界なんて関係ない、本当に新しいしくみをつくっているというのがあるから。今、地球にいる50億人にいかに参加してもらえるか、それを考えるのが精一杯。実は、そこしか考えていません。ほとんどの人は信じていませんが、10年後20年後には間違いなく、モノがぐるぐる回るようになっている。これは確実です。私たちは工場も作りました。仲間もこんなに増えました。会社もものすごく儲かっているわけではないけれど、胸を張れる数字です。これで十分。後は、私以上に考えている若い人にバトンタッチしたいと思います」

環境事業に携わる参加者からは「日本には世界一多くの焼却炉があり、ゴミを焼却炉で燃やしてしまっている。その問題を変えなければリサイクルは変わらないのでは?」という声も。それに対する岩元氏の答えは明快です。「自分たちの路線でできることからやる」ということです。
「いい技術があっても企業に採用してもらえないし、設備の設置基準をクリアしない限り、自治体なんて絶対にやってくれません。それを変えるのに10年、15年とかかってしまいます。だから、国にも自治体にも頼らない方法として自分たちのできる範囲で資金調達して工場を作り、法律に基づいてブランディングを立てました。完全循環のしくみと消費者とブランディングにこだわった。自分たちの独自路線です。ここにしか道はないと思います」

最後の質問は、新井氏から「日本環境設計が向かう、今後の夢について教えてください」。
「皆さんと一緒に戦争を終わらせる、今、それはできるのではないかと思っています。来年から、世界に出ていきます。このデロリアンのプロジェクトの延長線上にある世界を必ず実現します。もう少しで発表できると思いますので、乞うご期待!」と岩元氏は力強く語り、大いに盛り上がった2時間を締めくくりました。


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