小林重敬(こばやし・しげのり)
1942年東京生まれ。工学博士。東京大学大学院工学研究科都市工学専攻博士課程修了。工学博士。横浜国立大学大学院教授、日本女子大講師などを歴任。現在、東京都市大学教授、横浜国立大学大学院特任教授、学習院大学講師を兼任。エリアマネジメントを中心に、都市政策やまちづくりなど、大都市および地方の中心市街地の再生、活性化などの活動に参画。大丸有エリアマネジメント協会の理事長を務めるなど、二十数年来にわたって、大丸有のまちづくりに携わる。著書に、『エリアマネジメント』『コンバージョン・SOHOによる地域再生』『都市計画はどう変わるか』(学芸出版社)などがある。
4.エコ結びへの参加がステイタスになる
――環境アクションのブランドへ
2009年秋のスタートから現在まで、エコ結びの仮登録者は2000名、本登録も700名を超え、加盟店舗も、今年度末には200店舗にまで増やしていく予定だという。
小林: 企業のつくった枠組みに対して、そこで働く、いわゆる企業市民が賛同し、参画する、という意味では、エコ結びは、オフィス街におけるエコ活動の典型的な事例となっていくのではないでしょうか。
ただし、この活動には店舗の協力が不可欠です。Suicaなどのカードリーダーの設置にかかる費用やカード決済の手数料などを理由に、加盟をためらう店舗もあるのですが、電子マネーによる決済には多くの利点があります。たとえば、オフィス街のランチは非常に混みますが、会計の際にSuicaを利用してもらえば、小銭のやりとりの時間が省けるなどレジに列ができることもなくなり、会計もスムーズになります。来年2月からはオアゾ内にある大型書店「丸善」でエコ結びの導入が始まりますが、こちらのお店も会計に列ができることが多いので、非常に効果的ではないでしょうか。
今後は、企業サポーターを募り、エコ結びと企業の活動をゆるやかに連携させたり、年に3?4回、エコ結びポイント還元イベントを開催、「丸の市」(仮称)を開き、企業の不要なものを提供していただくと同時に、企業の取り組みを紹介するなど、大丸有の企業と一体となって、エコ結びをツールにしてさまざまなしかけを展開していく予定だ。また、月刊誌「MUSUBI TIMES」を発行し、加盟する店舗やイベント情報などを載せていくという。
小林: 近年、大丸有では、環境関係のイベントをやると予想以上に人が集まるんですね。これまでは、人集めに苦労していたのに、最近では集まりすぎて困るほどなんです(笑)。それだけ、企業における環境やCSRへの取り組みが盛んになってきているということだと思うのですが、このエコ結びをぜひ、そうした活動に活用していただければと思っています。法人で加入していただいてCSR活動の一環とするなど、使い途はいろいろあるのではないでしょうか。将来的には、積極的に活動していただいた企業や店舗を、アワードを設けて「褒める」ということもやっていきたいと考えています。
一方で、現状は登録がやや煩雑なので、もっと簡便に登録できるように改善していく必要がありますし、同時に、加盟店をもっと増やすことが大きな課題となっています。そのためには、エコ結びブランドをより高めていくことが必須でしょう。
そもそもこの大丸有は、環境対応だけでなく、環境意識が非常に高い地域なんですね。たとえば、同じ値段の同じ種類の商品なら、エコ活動に貢献すると銘打ったもののほうが売れるといった現象が起こっています。あるいは、現在、エリアマネジメント協会には、60数社の企業会員のほかに、個人の一般会員が140名以上在籍されているのですが、最近、若い女性を中心に、環境貢献活動をしたいといって登録される個人会員の方が増えているんですね。そう考えると、いずれはエコ結び加盟店であるということが、一つのステイタスとなる日もそう遠くないのではないでしょうか。今後の地方都市まで巻き込んだエコ結びの展開に、ご期待いただければと思います。
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丸の内地球環境新聞ニュース:「食事・ショッピング・キャンペーンで、噂の「エコ結び」ポイントを貯めてみた。」(新しいウィンドウが開きます)
MADOKA's EYE今回の取材を終えて、編集記者からのヒトコト
小林先生に、環境に対して個人的に取り組んでいらっしゃることは?とお聞きしてみたところ、「昔から、駅から数分のところに住んで、徒歩と公共交通機関のみで移動するのが、私のモットーです。自動車免許ももっていないんですよ」と、単純明快なお答えが返ってきました。なるほど、できるだけ自動車を使わず、効率よく移動するためには、それが一番の解決策ですね。「何か環境にいいことをしていますか?」という質問に対して、先生のように即答できるよう、私も今日からエコ結び、始めてみようと思いました。




















