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【丸の外NEWS】 グリーンビルディング最先端! 清水建設技術研究所を見学してきた

2010年9月16日 | post by 斉藤円華

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研究所外観
研究所外観

高層ビルが林立する、都市・大丸有エリアですが、ここで働いたり遊んだり活発に活動するみなさんにとって、未来の都市や建築がどんな風に変わっていくのかは気になるところでは?というわけで今回は、江東区豊洲にある清水建設の技術研究所で最先端のグリーンビルディングを見学してきました!

京葉線越中島駅から徒歩10分。人気の「ららぽーと豊洲」からもほど近い清水建設技術研究所では、安全・安心な建物づくりやまちづくりのための研究が日夜続けられています。研究所の発足は1944年と古く、ここで生み出されたさまざまな技術は日本の建築に大きく貢献。日本建築学会賞をはじめ、権威ある建築賞を受賞しています。

タスク&アンビエントな本館 水に浮かぶ免震ビルも

それではさっそく本館をみてみましょう。2003年竣工の6階建てのこの建物は、ビルそのものが未来の建築技術のショーケースです。まず目を奪われるのは、建物が6本の太い柱に支えられている様子。建物の躯体は地面に直接に接地しておらず、柱と建物のあいだには積層ゴムが。地震の揺れが建物に及ぼす力を逃がす仕組みです。そう、本館は大地震の横揺れに極めて強い免震構造なのです。

本館・エントランス、免震構造
本館・エントランス、免震構造

それだけではありません。館内で働く人々はみなPHS端末を携帯しており、在館者の位置情報を常時把握。人数に応じて空調と調光を最適化することで省エネルギーを実現するだけでなく、非常時の安全確保などにも役立ちます。

吹き出し口
吹き出し口

また、館内には一般的なオフィスビルに見られる天井の空調吹き出し口がないかわり、床面から空気を吹き出す「フロアフロー」という仕組みを導入。通気性のあるカーペットからは毎秒5mmの速さで空気が送られます。また、デスクの足下には個人用の吹き出し口も備わり、暑い時には靴の裏で開閉して空気量を調節することができます。

これらの仕組みにより、本館では通常の空調と比べて13%の省エネが実現。タスク&アンビエントなオフィス環境は人にも環境にもやさしいというわけです。

屋上ビオトープ
屋上ビオトープ

窓の外には屋上緑化のビオトープが。仕事で疲れても、緑と飛来する野鳥が癒してくれそう? ビオトープといえば、研究所敷地中央には2千㎡の広さを誇る「再生の杜」がつくられ、憩いの場となっています。その自然環境はカワセミも飛来するほどの豊かさです。

saisei.jpg
再生の杜

再生の杜の隣には、世界初の「水に浮かぶビル」が。建物と空気の流れの関係を研究する「風洞実験棟」は、水の浮力によって免震を実現する「パーシャルフロート」という構造が採用されています。浮力によって建物の重さの半分程度になり、通常の免震装置を小型化できる上、非常時は水を消火や生活用水にも使用できます。

パーシャルフロート断面図
パーシャルフロート断面図

CO2を半分にカット! 新本社ビルは超環境型

新本社外観
新本社外観

研究所には、清水建設が中央区京橋に建設を進める新本社ビルの実証ラボも。再来年春竣工予定の新本社では、本館で導入済みのタスク&アンビエント照明に加え、「輻射空調天井パネル」や壁面太陽光発電、日中の太陽高度にあわせてブラインドの角度を自動で変える「グラデーションブラインド」などの新技術をふんだんに導入。これにより、2005年度東京都発表のデータによる都内の平均的なオフィスビルに比べてCO2の排出量を50%、年間約2,500トンも削減するという意欲的なプロジェクトです。

まず目を見張るのが広々としたフロアで、視界を遮る柱が1本もありません。ビル中心部のコアウォールと、建物外周を覆い構造を支える「外周フレーム」とで内側と外側から支えているので、快適かつ軽快なオフィス空間が実現しています。しかも、外周フレームは単に構造を支えるだけでなく、外装材と環境装置(太陽光発電と日射遮蔽)の機能も兼備するスグレモノです。

断面図
断面図(タスク&アンビエントの説明)

そして特にユニークなのが「輻射空調天井パネル」で、これは天井パネルにアルミの配管を這わせて冷水を循環させることで体感温度を下げるというもの。何より空調の吹き出し口がないので、直風による冷えすぎや室内の温度ムラがなくなり、快適な空調が可能に。新本社で働けば、アナタも長年の冷え性からオサラバできる!?

輻射空調天井パネル 外装フレームと太陽光パネルの説明図

(左)輻射空調天井パネル、(右)外装フレームと太陽光パネルの説明図

さらに、外周フレームに組み込まれた、太陽光発電パネルの面積は約2千㎡にも達し、年間約8万4千kWhを発電。約150kWhの容量を持つ蓄電池と併用することで、天候による太陽光パネルの発電量の変動に対応します。このシステムにより、商用電力の消費量のピークを約3%カットできるので、契約電力を通常より低く抑えることが可能です。

他にもさまざまな研究棟がひしめく技術研究所。ここですべてを紹介できませんが、一つわかったのは、清水建設の新本社ビル計画が、未来のエコオフィスのベンチマーク・台風の目になりそうだということ。快適で環境負荷の低い建物はこれからの都市には不可欠ですが、ここは働く人の快適性をとても大事にしているのが印象的でした。創業から早200年、2035年には宇宙ホテルを本気で計画中の清水建設が、大丸有にも大きなインパクトを与えてくれるかもしれません。

清水建設技術研究所で導入されている、タスク&アンビエント空調や輻射熱パネルは、エコッツェリアの実証実験オフィスにも採用されています。興味をもった方はエコッツェリアへ!
* エコッツェリア実証実験オフィスは、どなたでも見学可能です。見学申し込みの際は事前にご予約ください→エコッツェリア(03-6266-9400)

新丸ビル内「エコッツェリア」のスペース

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参考サイト
清水建設 技術研究所
清水建設 新本社ビル計画・プレスリリース

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