イベント3*3 LABO・レポート

【3*3 LABO レポート】ジャパン・エキスポ キックオフMTG Vol.1

2013年8月9日(水)18:30〜21:30

3*3ラボ 8月9日開催
ジャパン・エキスポキックオフミーティングVol.1
〜日本の価値を世界へ発信せよ~
ゲスト:
成瀬勇輝(JAPAN EXPO共同代表。CIRCUS代表。NOMAD PROJECT主宰)
久志尚太郎(JAPAN EXPOディレクター)
田中智崇(JAPAN EXPOオフィシャルパートナー/町工場部門責任者/)
鈴木一平(JAPAN EXPOオフィシャルパートナー//匠部門統括責任者/
アートレコード合同会社)
**********************************

2014年3月にアメリカ・ロサンゼルスで開催される"ジャパンエキスポ(JEX2014)
"30回目の節目となる今回、新たな日本の価値を世界伝えるべく生まれ変わります。
万博という場を超えて、日本の価値を世界の価値へ届け、日本の最高の技術(Art &
Technology)を発信する魅力あるイベントにすべく、主催者、事務局が準備を進め
ています。

3*3ラボでは、ジャパンエキスポの魅力をお伝えすると共に、日本の魅力を世界へ
届ける仲間を増やしていくため、これからジャパンエキスポ開催まで、数回にわた
って"ジャパンエキスポ キックオフミーティング"を開催します。

第1回目となる今回は、イベントの概要をお伝えするだけでなく、現在ジャパンエ
キスポを作っているメンバーがどんな思いで関わっているのかを知っていただく場
として開催されました。日本の中小企業、ものづくり職人など約50名もの方が集ま
り熱気に包まれた会場の様子をレポートします。

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世界一周で感じた「これからは個々のつながりが時代を作る」という実感
まずは主催者の一人、成瀬勇樹さんが自己紹介とJEXへの思いを語ります。
起業学で有名なアメリカ・ボストンのバブソン大学に留学し、そこで時代を創ると
いうパッションで満ちている教授や学生らと過ごし、かつ日本人が成瀬さん一人と
いう状況下で、"もっと日本の若者は世界へ飛び出していくべきなんじゃないか"と
いう悔しさが湧き上がってきたと言います。
そこから成瀬さんは、世界一周旅行をしながら海外で活躍する日本の若者に話を聞
き、日本の若者に向けて発信するWEBメディア"NOMAD PROJECT"を始めました。30
カ国、500人のノマドと出会い話を聞く中で、成瀬さんは、これからの時代は個が世
界とつながる新たな生き方が進んでいくだろうと感じました。そして2012年夏に帰国
後、成瀬さんが抱いていた問題意識に引き寄せられるようにJEXの話があり、これは!
と思って引き受けたのが始まりでした。成瀬さんは、JEXは自身が海外で活動していた
中で感じた思いを解決する一つのきっかけになると確信しています。

0809naruse

成瀬勇輝氏 Photo by Hiroshi HOMMA

日本の魅力を発信する"JEX2014"とは
ここで、ジャパンエキスポについての紹介が。本イベントは1980年、"JAPAN EXPO"
という名称でアメリカにて開催されたことが始まりでした。これまで30回にわたって
開催されています。

30回目を迎える今年のジャパンエキスポでは、"日本を発信するプラットフォーム"と
して世界に発信していき、100年続けられるようなものにしていきたい、そう考え運営
側も新たな体制を取ることになり、そこで声がかかったのが、国内外で活躍していた成
瀬さん、久志さん、前田さんの3人でした。

新体制に生まれ変わったジャパンエキスポ、名称も"JEX2014 by JAPAN EXPO FOUNDA
TION"に変え、心機一転。コンセプト、内容も今までに比べ大きく進化しています。日本
の叡智、先端技術などを世界に発信する万博という形態に捉われず、日本の価値を世界に
発信するイベントにしてきたいと思っています。

「海外で活躍する日本人とのコラボ、新たなつながりが生まれビッグバンが起こるような
イベントにしてきたいと思っています」と成瀬さんは熱く語ります。

また、JEX2014の副題は"Emotional Art and Technology"。日本で受け継がれている
技術、最先端の技術こそがアートです。海外の方々の心に響くように届けて行きたいと思
っています。


世界に日本を発信するプラットフォームを作りたい
また、今回のJEX2014では、一度のイベントに終わることなく、日本の強みを磨き出す、
日本の素晴らしいものが集まるプラットフォームを作るきっかけにしていきたいと、同じ
く主催者の久志さんは熱く語ります。

JEX201の来場総定数は約30,000人。ロサンゼルスに集まっている企業、クリエイター、
投資家、事業家など様々な方に日本の価値を届けるイベントをデザインしたい、そう考え
ています。

「今私たちが生きている時代は、時代と時代が変わる、制度と制度が変わるポイントにい
ると思っています。組織で仕事をしていた形態がインターネット・ソーシャルメディアの
登場により個人での情報発信やビジネスメイキングができるようになってきました。これ
からは個人が時代を作ります。その日本で起こっている大きなうねりを海外の方にも感じ
ていただけるような場を作るべく、皆さんとも是非一緒にこのイベントを創っていきたい
んです。」と参加者へ投げかけました。

JEX2014 を創る熱きパートナーの"想い"
ここからは、JEX2014に関わるパートナー4名に、ご自身の取り組みとJEXへ向けた意気込
みについてお話いただきました。

◆鈴木一平氏(JAPAN EXPOオフィシャルパートナー/匠部門統括責任者/アートレコード合
同会社)
日本のものづくりの魅力を世界へ発信する「匠部門」の統括責任者を務める鈴木さん。彼は
JEX2014 を通じて"日本らしさ、あくなき探求 ホスピタリティ"を伝えたいと言います。

「"ポーター"の鞄でお馴染みの吉田カバンさん。世界中で販売されていますが、実は商品の
8割は足立区にある工場で作られています。また、ほつれや破けなどの修理を依頼しに店舗へ
持ち込むと、製造した職人と同じ職人さんが修理してくれるんです。実はバッグごとにシリア
ルナンバーが書かれており、どの職人が作ったかまでトレースできるようになっているため、
ここまで行き届いたサービスが実現できます。吉田カバンは日本のものづくり精神、ホスピタ
リティを体現した素晴らしい企業です。他にもこういった精神を持つものづくり企業は沢山い
ます。彼らのホスピタリティは日本の誇りです。」(鈴木さん)


◆田中智崇氏(JAPAN EXPOオフィシャルパートナー/町工場部門責任者)
次は、町工場部門の責任者を務めている田中智崇さん。MadeInJapanの価値を世界へ
発信する道を作るべく奮闘中の田中さんですが、その思いに至るまでには苦労の連続
でした。

「2012年11月からIT会社でモノ作りをテーマにした社内ベンチャー事業を立ち上げ、 通称
【町工場繋ぎ人】として100人以上の工場経営者・職人に会いに行く活動を開始しました。活
動開始直後に、中小企業を経営していた父が事故に遭い、急遽、代表代行として会社の舵を取
ることになりますが、会社はあえなく倒産しました。この時、町工場の経営者から父に送られ
た一通の手紙を金庫で発見し、"日本のモノ作り復興の道を創る!"これが自分の使命だと勝手
に悟りました。」(田中さん)

100人以上の経営者に出会った田中さんは、いくつも心に突き刺さる"本気"のメッセージ
を経営者の方から受け取りました。
『本物の職人は"無"から"有"を作れる』(足立区の経営者)
『僕は失敗したことがない。なぜなら諦めたことがないから』(印刷機を作る職人)
『ものづくりは作り終わった時点で終わりじゃない。もっと良いものを作れないかと考え
続けることこそがものづくり。常に進化し続けている。』(島崎社長)
『誰の前にも平等に無限の道が広がっている ともに行こう』(コマ大戦 緑川氏)

田中さんは最後にこう締めくくりました。「あくなき挑戦を続ける日本の匠。その進化のた
めにJEXがある。この進化は日本を変える、世界を変える。そし次の世代へつなげていき
たいんです。」


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◆島崎勝信氏(有限会社プリントアート代表取締役社長)
続いてはJEX2014に出展予定のものづくり事業者、島崎さん。
「人の真似は絶対しない。だから世界一のものをつくる」この想いでものづくりを
続けています。彼が開発したのは、偏光板アート"島崎レインボーアート"というも
の。偏光板フィルムを通すことで絵や文字が浮き上がったり、色が次々と変化した
りする偏光板アートです。実際に会場の皆さんにも偏光板アートの凄さを体感して
いただきました。

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◆青木優氏(Augment5)
最後は映像を使って、日本中にちらばる素晴らしいコンテンツを自分たちでキュレーション、
海外に発信している青木さん。

まずは彼らの作品をご覧いただきましょう。
○草津温泉

Kusatsu Oct 26 , 2011 from augment5 Inc. on Vimeo.


○軍艦島(長崎)


とても高いクオリティの映像。映像作品の多くは日本の地域を紹介したものです。
「地元の人は地域の魅力に気付きにくい、それを発信しない、どう発信していいか
わからない、人に届かない、知られない、時代からずれる、地域がなくなる、とい
う現象が起こり始めています。それを助けるという意味でも私たちは地域の素晴ら
しいところを映像として切り取って発信しているんです。」(青木さん)

青木さんは日本の魅力を再発見し伝えるために、現在も各地で撮影を続けています。

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「際」に挑戦する仲間に
最後に主催者の久志さんから、JEX2014出展についての呼びかけがありました。

「JEX2014を通じて、日本国内、国外、場所、組織、距離をこえて「際」に挑戦する
個人がつながり、新たな生態系が出来つつあります。その仲間を増やすことも私たち
の使命です。是非ともご協力ください!」

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現在9月末に、第一回出展申し込みが迫っているそう。興味を持った方は是非HPにア
クセスしてみてください。

■JEX2014ホームページ
http://japanexpofoundation.org/
  0809allmember

3*3ラボ(さんさんらぼ)

環境プロダクト「ものづくりからことづくり」研究会

3R(Reduce:減らす、Reuse:再活用、Recycle:リサイクル)と3rdプレイス(家と職場以外の場所)づくりを目指し、毎月ゲストをお招きしたセミナーを実施します。

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