イベント丸の内プラチナ大学・レポート

【丸の内プラチナ大学】リアルさから生まれる地域活性化アイデア

地域デザインコース第3回(DAY5)レポート 12月14日

振り返りと課題解決のためのアイデア創出が、今回のテーマ

地域の課題を知るための講演とオリエンテーション、三鷹市を視察するフィールドワークと、回を重ねるごとに、地域への多様な関わり方について、理解を深めてきた丸の内プラチナ大学 地域デザインコース プレ講座。第3回を迎えた12月14日は、「振り返りと課題解決のためのアイデア創出」と題して、前囘のフィールドワークでの気づきやアイデアを元に作成したインタビューシートと共に、A~Dの各チームによる結果の発表と共有からスタートしました。

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フィールドワークで得た気づきを発表し、共有する

フィールドワークで得た気づきを発表し、共有する

講師はもちろんこの方、株式会社キュムラス・インスティチュート 代表取締役、一般社団法人こはく 代表理事の岩井秀樹氏。「各チーム、話し合って、プレゼンを行う方を決めてください。作戦タイムは1分です!」。

代表者をきめてのプレゼンでは、「町会年会費は100円。75歳以上の会員には、年一回、赤飯を配給する」、「玉川上水側道の街灯設置活動では、植物の生態系に影響があるとの申し入れを受けたこともある」など、牟礼地区の町会長や地域住民の方たちから得た貴重な情報のほか、牟礼の里公園や三鷹台団地、中央JCT・東八道路IC(仮称)周辺の建設予定地付近など、フィールドワークで見て、気づいたことが、写真と共に、細かくまとめられていました。どのチームも、鋭い観察力に基づいたユニークなプレゼンテーションを披露し、ひとつ終えるごとに、大きな拍手が巻き起こりました。

課題の再設定と解決するためのアイデア出し

次なるワークは、「課題の再設定」です。

当初、岩井氏より掲げられたフィールドワークの仮テーマは、「町内会活動へより多くの地域住民が參加するには?(特に若者の參加)」というものでしたが、「フィールドワークを通して、本当の課題はこういったことではないか、この地域に必要なものはこういうことじゃないかと、皆さん、頭に思い浮かんでいるのではないかと思います。時間は10分です。グループで話し合い、次の一文を埋めるかたちで、課題を再定義してみてください」と、以下のような文言を提示。

『牟礼地区の住民が町内会活動に參加しながら、幸せに暮らしていくために必要なことは◎◎◎です』

この「◎◎◎」にはまる"何か"を考えることで課題を再定義します。 「ただし、"自転車が多くて危ないから、駐輪場を作る"といったピンポイントの言葉にすると、それ自体がアイデアになってしまいます。これだと、拡がりが出にくくなるので、より上の領域を意識して、課題提起をしてみてください」と岩井氏。

そして、各チームが再定義した牟礼地区の課題は次の通りです。
「牟礼地区の住民が町内会活動に參加しながら、幸せに暮らしていくために必要なことは...」
A 「皆で集まれるスペースと運用」です
B 「牟礼は私の街だと、(住民の)みんなに思ってもらうこと」です
C 「皆が町内会活動の必要を理解すること」です
D 「大学生キッチン」です (食材を提供するなど)

次に、この課題がどうすれば実現できるのかについて、再びチームで話し合い、アイデア出しを行いました。岩井氏いわく、「質より量を意識して、たくさんのアイデアを出してください。ひとつに集約する必要はありません。チームで話すことで、アイデアを足していく感覚を大事にしてください」。

「ビジュアルの方がより伝わりやすいので、言葉だけでなく、絵や図を入れてみてくださいね」と同氏はさらに付け加えました。「牟礼地区の資産(強みや特徴)×杏林大学(大学、人)」、「牟礼地区の資産(強みや特徴)×私(組織人、個人)」を念頭に、新たに配られた1枚のシートにつき、アイデア1つを描いていく作業がスタート。参加者たちの顔には笑みがこぼれ、団らんとしたムードに包まれています。

アイデアをプレゼン。フィードバックをもとに、ブラッシュアップ

その後、チームごとに "ベスト2"のアイデアを選び、再定義した課題と共に、ホワイトボードに貼り、3点満点で各アイデアの評価を行ったあと、AチームとBチーム、CチームとDチームがペアになり、2つのアイデアについて、相互に説明を行いました。

「ここでのポイントは、相手チームから意見や感想をもらうことです。質問が出てきた場合は、回答するのではなく、疑問やコメントを受け止めるだけに留めるようにしてください」

各チームに与えられたプレゼン時間は、5分。ここで得たヒントをもとに、いかにアイデアをブラッシュアップできるかを考えていきました。

ベスト1のアイデア投票。栄えある1位に輝いたのは...

最後は、ベスト2の中から"ベスト1"のアイデアを選び、各チーム、2分で全体プレゼンを行い、投票を行いました。「マッピングパーティ in三鷹」、「KFC作戦」など、インパクトのあるタイトルが並びましたが、一番人気はダントツで、Dチームの「大学生キッチン」。アイデアのもとになったのは、地域住民の方たちの話を踏まえたうえで、先のフィールドワークにも参加した杏林大学の学生たちの存在だったようです。同校は、来年4月、同地区にキャンパスを移転予定。リアルな事実が、真新しいひらめきを与えてくれたのでしょう。あっという間の2時間、意気揚々とした参加者たちの顔が、とても印象的でした。

12月21日には、プラチナ大学 プレ講座の締めくくりとして、農業ビジネスコース、CSV実践コースの参加者と共に、全体報告会が開催されます。座学での理論構築とケーススタディ、さらに現地でのフィールドワークを体験した参加者が一同集まるこの日、どんなアイデアや発見があるのでしょうか。今から楽しみでなりません。

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