イベント大丸有つながる食プロジェクト・レポート

【つながる食】マンゴツリー東京館山修総料理長インタビュー

スタートから4ヶ月の「大丸有つながる食プロジェクト」 は今

3月にサステナブルな都市の食を目指してスタートした共同調達モデル事業「大丸有つながる食プロジェクト」。関東近郊を中心とした安全・安心な野菜を、大地を守る会とまつのの流通網を使って大丸有エリアの飲食店に直接届けようという試みです。大丸有エリアの飲食店は現在16店が参加しています。今回はその参加店舗の一つである「マンゴツリー東京」総料理長で丸の内シェフズクラブのメンバーでもある館山修さん(以下館山)に、7月6日にお話をうかがいました。

マンゴツリーはバンコクに本店をもつタイ料理店。その日本初出店として10年前にオープンしたのがマンゴツリー東京です。運営するのはコカレストランなどを展開するコカレストランジャパンです。館山さんはそのコカレストランがオープンした約20年前からシェフとして参加、当時はまだ珍しかったタイ料理の道に入りました。「タイ料理を食べに来るお客さんはなぜかタイで食べた本場の味を求めてくる。そういうお客さんを喜ばせるために本物を作ることを心がけている」という館山さん。丸の内の食に関する取り組みは、その本物のタイ料理を求める目にどう写っているのでしょうか?

― シェフはこれまで丸の内シェフズクラブに積極的にご参加されていますが、クラブとその食育の取組についてはどのような印象を持たれてますか?

館山:シェフ同士のつながりができ、いろんなシェフの話を直接聞けるので刺激になっているし、参考にできるところは今後に活かしていけるので良い取り組みかなぁと思っています。食育については、この仕事をする以上、自分でできることがあればやって行きたいと思っているので、いろいろなシェフの取組を参考にしながら自分なりにできることを考えて広げていく貴重な機会だととらえています。

― 昨年に引き続き今年もエコキッズにプログラムを提供されますね。エコキッズの手応えとはどういうものでしょうか?

館山:子どもたちにはただ作って食べて美味しかったというのではなくて、市場に出回らないような傷物の果物でも味はしっかりしているしプロの手にかかれば美味しくなるんだということをわかってもらえたと思います。その上で料理をつくることに興味を持ってくれた子もいたので、食育の一つとして有意義なものだったと思っています。将来料理をやってみたいと思ってくれる子がいてくれたらいいなぁとも思いますね。

― これまでのエリアとしての食の取り組みを経て、この3月に「大丸有つながる食プロジェクト」が始まりました。実際に始まってみていかがですか?

館山:メニューがある店とないお店で変わってくると思いますが、うちのようなメニューのあるお店は定期的にちゃんとしたものが一定量入ってくるということがわかっていないとメニューを組み立てられないし、お客さんにもアピールできないというところがあります。それで継続的にはできていないというのが現状、正直なところですね。でも、良い取り組みだとは思うのでこの流れを断ち切らないように色々な人で話し合いをして上手く回るようになっていけばいいと思います。

― 味についてはいかがでしょうか?

館山:率直に言わせてもらうと、物流の時間が短くて新鮮だというのはわかりますが、それほどびっくりするほど変わりはないかなという印象です。有機野菜はこれまでも扱ったことはありますが、お客さんも「だから何?」というような反応が多くて、価格と有機ということの意味と味とが上手く合えば喜ばれるんでしょうけれど、なかなか難しいみたいですね。例えば「江戸時代にあった伝統野菜が復活しました」みたいなものならお客さんにも喜んでもらえるんですが、「誰々さんが作ったほうれん草」というだけで、しかも値段が高いとなるとなかなか理解されづらいというのはあります。お店でのお客さんとのやりとりだけでその価値を伝えていくのは、限界があるなと感じています。

― お客さんだけではなく、お店のスタッフの方にも情報が十分に伝わっていないというのもあるかもしれませんね。今後このプロジェクトに期待することは何でしょうか?

館山:情報もそうですし、そういう課題とか量の問題とかをひとつひとつクリアしていって、「ここの野菜は丸ビルで使われているんだ」というようなことが広まっていけば、その野菜を色々なお店で食べ比べてみたいというようにあるんじゃないかと期待もしています。まずは「これから1ヶ月はこれくらいの量は確保できます」というようなことがあらかじめ分かるようになれば。飲食店サイドでも使いやすくなると思います。


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