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【大丸有】有楽町駅前で「旅・食・地域」をつなぐ

「MARUNOUCHI TRAVEL LAB」開設記者発表 1月17日(火)開催

1月17日、有楽町で「MARUNOUCHI TRAVEL LAB(丸の内トラベルラボ)」の記者発表会が開催され、多くのマスコミ関係者が出席し、ラボの発足と試験的な実証事業が行われることが発表されました。

これは、WILLER CORPORATION(ウィラー・コーポレーション)が設立したもので、「旅」「食」「地域」をキーワードに、関係する企業・団体がそれぞれが補完しあいながらも、各自の狙いを持って取り組む事業となります。ラボはその中心で象徴的な役割を果たし、"ラボ"の文字通りの研究機能、ショーケース機能、フロント機能、といった、多面的な機能を果たすことになりそうです。

この日はウィラー・コーポレーションの村瀬茂高(瀬は旧字)社長、同社取締役で丸の内朝大学のプロデューサーも務める古田秘馬氏、三菱地所商業施設運営事業部の前田英次氏、三菱地所プロパティマネジメントの江口治氏、エコッツェリア協会理事の井上成氏に加え、ラボが提携する初の自治体として新潟市の農林水産部特区・食文化担当部長の笠原明夢氏も登壇し、それぞれの立場からラボに掛ける期待を語りました。

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丸の内トラベルラボの狙い

丸の内トラベルラボの狙い

丸の内トラベルラボは、ウィラー・コーポレーションが「食を楽しくするための人の移動やツーリズム」(村瀬社長)を創出するための研究機関です。しかし、単純にサービスや旅行商品を作るのではなく、地域資源を発掘しツアーを作る活動を継続的・有機的に動かすシステムを生み出すことを目的にしています。

村瀬社長ウィラーグループは高速バスなどの事業のほか、2015年から京都丹後鉄道の運営、2016年には新潟市でオープントップの「レストランバス」を運行するなど、地方での活動にも強くコミットしています。それは「人の移動にバリューイノベーションを起こしたい」「エモーションを生む移動を提供したい」という村瀬社長の思いから始まったもので、今回の取り組みもその一環。

「地域には豊かな食文化があるが、そこへ向けてどう人を動かすのか。そこまで行くのが困難、交通費が高いといった地域もあり、『人の移動』を10年研究してきたウィラー・グループが、新しいツーリズムの形を生み出していきたい」(村瀬社長)

背景には、この種のツアーの企画、実行、検証が代理店、事業会社、コンサルティングに分割されており、一気通貫で行えていないという業界的な事情もあります。そこで「移動、食、旅行企画のエキスパートを自治体、企業から選りすぐってラボの中に集めて、一貫して研究」するのがラボの狙いのひとつとなっています。

地方と都市をつなぐ人材を育成

ラボの人員は「プロデューサー」「ナビゲーター」「エージェント」で組織される予定です。前出のエキスパートがプロデューサーに当たり、「地域の価値を見出すことのできる人」(古田氏)として、古田氏のほか『Discover Japan』編集長の高橋俊宏氏、一般社団法人日本食べる通信リーグ代表理事で、『東北食べる通信』編集長の高橋博之氏といった人材が招聘されることになっています。

古田氏(上)、井上氏(下)ナビゲーターは、"ガイド"というよりは、ツアーに同行し、食を巡るコミュニケーションを喚起する役目を負うもので、「単なる一方通行の案内ではなく、お客さんとともに学び、語り合う、双方向の関係性」(村瀬社長)であることが期待されています。

そして、このナビゲーター育成を担うのがエコッツェリア協会です。同協会は、内閣府の「クールジャパン拠点連携実証調査」に採択されており、訪日外国人を対象に、地方と都市を結び、効果的に情報発信・送客する体制作りと人材育成に努めることになっています。この人材育成事業を今回のラボ事業と連携させて、2月1日に「地域ナビゲータースクール」を開講。今回はおよそ20名の受講生が後述の「バルホッピング」「新潟ツアー」に参加し、トラベルラボでは活躍できる場を提供します。

登壇したエコッツェリア協会理事の井上氏は、同協会が運営する「丸の内朝大学」の2万人以上の卒業生、また、引いては23万人以上いる大丸有のオフィスワーカーをナビゲーター人材のリソースとして活用していきたい旨を述べています。

「大丸有は人材資源の宝庫。23万人の企業人たちをうまく巻き込み、多元的視野で地域資源を発掘できる体制を構築したい。また、インバウンドに限らず、地方と都市がwin-winの関係でつながっていくための拠点を大丸有に作りたい」(井上氏)

地方と都市がつながる拠点になることは、"イノベーションシティ"を目指す大丸有にとっても重要なファクター。エコッツェリア協会では、長年地方との結びつきを温めてきましたが、今回の取り組みでよりいっそう具体化、事業化へ向けて加速することが期待されます。地域ナビゲータースクールは、4月以降も一般公募で開講する予定です。

3月末まで2種のバルホッピングを企画

福光屋で日本酒の説明をする店長の山田道央氏。福光屋では「加賀鳶」の大吟醸、純米をレギュラーにしつつ、季節によって生酒を変えた3種を提供していく予定だという今回発表された、ラボの企画の一つ目である「バルホッピング」は、ヨーロッパで始まったもので、街を歩きながら各店舗で人気のお酒や食事を少しづついただいて、探索することを楽しむ......というような、都市観光とグルメを組み合わせたツアーです。これを期間限定で、大丸有で実施します。

コースは日本酒を軸にした「SAKE Bar Hopping」、肉に特化した「NIKU Bar Hopping」の2コース。ハードとしてのラボは、有楽町ビル1階に設置されており、バルホッピングの集合場所としてカウンター業務もこなします。SAKE Bar Hoppingは、ラボでのウェルカムドリンク(日本酒)で始まり、福光屋丸の内バルセン和麺TURURUというコース。期間中のナビゲーターを務めるタレント・利酒師・日本酒スタイリストの島田律子氏によると、「福光屋では比較的初心者にも飲みやすい日本酒、バルセンでは、料理に合わせた通好みの渋い日本酒を提供する」ことになっているとか。

NIKU Bar Hoppingは、同じくラボのウェルカムドリンクでスタートし、ローストチキンハウス肉バル ウィッフィを回るコース。特にウィッフィでは最高級の尾崎牛ステーキが食べられるという、肉ラバーにはたまらないコースとなっています。期間はいずれも2月1日~3月31日で、時間は17時30分~20時。催行人数は2~8名です。

この店のチョイス、アレンジを担当したのが、三菱地所の前田氏、三菱地所プロパティマネジメントの江口氏。前田氏は、今回の取り組みについて「インバウンドだけでなく、就業者、アクティブシニアにも積極的に参加してほしい」、江口氏も「近くのホテルに滞在する富裕層の方々に上質な時間を提供する機会に」と、観光地としての大丸有のプライオリティ向上、活性化の狙いもあることを話しています。

また、ラボはその時々で提携する自治体、企業に合わせてディスプレイを変更し、PRのためのショーケース機能も果たすことになっています。大丸有で体験した食を、再び地方へ行って体験するための"エントランス"としても機能することが期待されるでしょう。開設から3月末までは新潟市と提携しており、カウンターには新潟の地酒をディスプレイ。また、バルホッピング開催と合わせて新潟ツアーも催行。今後このように企業、自治体と提携することで、新しい旅行商品、サービスを創り出したいとしており、第二弾では飲料メーカー・酒造メーカーとの提携も進んでいるそうです。

新潟の日本酒が並んだラボのカウンターでウェルカムドリンクで供される日本酒の説明をするナビゲーターの島田氏

地方と旅にイノベーションを起こすために

今後について村瀬社長は、ひとまず3月1日のナビゲータースクールの発表会、3月末までのバルホッピング試行までを行い、その成果を見てさらに、その先の方針を固めたいと話しています。
「まずは顧客が何を求め、必要としているか、短期的に調査することで、事業の可能性を把握していきたい」と村瀬社長。「イノベーションとはモノと人の関係を変えることで、時間をかけて軌道修正しながら進めていくことが大切」としており、ラボの活動を通して、今後都市と地方、地方と旅、旅と人の関係がどのようにイノベートされていくのかにも期待がかかります。

ウィラー・コーポレーションとしては、古田氏がプロデューサーを務め、全国へ展開し始めた「東北復興・農業トレーニングセンター」に所属する農業従事者ら地方のプレイヤーをエージェントとして機能させることにも期待しています。そして、プロデューサー、ナビゲーター、エージェントが活躍し、新しいサービスを生み出すところまで行くことを「ひとつのメジャーメントに」(村瀬社長)して、3年はラボ事業を継続し、移動のイノベーションを起こしたいと話しています。

左から笠原氏(新潟市)、井上氏(エコッツェリア協会)、古田氏(プロデューサー)、村瀬社長(ウィラー)、前田氏(三菱地所)、江口氏(三菱地所プロパティマネジメント)


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