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お花見に役立つ桜の楽しみ方、お教えします。

koyotosakura-top.png桜の季節が近づいてきました。「お花見が今から待ち遠しい」というアナタに質問です。お花見に行ったら何を見ますか?「何って、桜に決まっています!」と答えたアナタ、お花見に行って、見るのが桜だけでは実にもったいないですよ!そして、「桜をどう見るか」も、お花見の楽しみを広げる重要なポイントなのです。

こんなことを教えてくださったのは、江戸時代から続く京都の造園「植治」の作庭家・小川勝章さん。3月12日(金)、JR 東海「そうだ京都、行こう。」の企画で行われた「京都の桜の秘密、そっと教えます」講座でのことです。

小川さんは、高校入学と同時に父である11代目小川治兵衛に師事し、大学卒業後に「植治」に入社されました。以来、歴代・当代の小川治兵衛が手がけられた庭園の作庭・修景・維持をしつつ、ミラノ・サローネ出展や個人邸の作庭を数多くこなされています。

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見事なまでのサラブレッドな経歴ですが、ジェスチャーを織り交ぜ、抑揚をつけて表情豊かに話す姿からは、お花とお庭への深い愛情と親しみやすさが感じられました。

小川さんがまず教えてくださったのは、「桜だけを見ていては、桜の本当の美しさは分からない......かもしれない」ということ。どういうことでしょうか?

小川さんは続けます。「桜の周りにある常緑樹の緑、済んだ青空とのコントラスト、ときには背後の山々の姿が、桜の美しさを際立てるものです」「一つのお庭で桜が美しさを誇るのは、一年のうちせいぜい10日程度。作庭家は、当然桜の美しさを考えて庭を作りますが、桜が咲いていない残りの355日も見応えのある庭になるように考えて作っているんです」

それはつまり、お庭は桜だけで成り立っているのではなく、桜以外の樹々、石や水、土とそこに生きる動植物、お庭の外の風景、そして桜の花を咲かせる時間の流れ全てが、お庭を作っているということです。そうしたことに思いを馳せると、桜の美しさ、お庭の楽しみ方が、より一層味わい深くなるのではないでしょうか。

そしてもう一つ桜の楽しみ方を広げる、とっておきの情報を教わりました。それは何と、「お庭にも正面がある」ということです。

「えっ!?お庭に正面がある?」そうなんです。そして、お庭も正面から見るのが一番美しいんです。庭の正面って......。どこだと思いますか?お庭の持ち主になったつもりで考えてみてください。

答えは多くの場合、そのお庭の主人が座るところ、です。より具体的に言えば、床の間の上段に座ったところから見るお庭の景色が、お庭の正面ということが多いようです。もちろん、客人をもてなすためにお庭を作ることもありますが、そこに住み、暮らしている人が、自分が日々楽しめるようにお庭を作るというのが通例です。

お庭の正面から見る桜はさぞ美しいことでしょう。今年のお花見の際には、お庭の持ち主になったつもりで、お庭の正面を探し出し、そこから絶景の桜を眺めてみてください。

kaijo.jpgちなみにこの「そうだ京都、行こう。」東京講座は、今年の1月から、新丸ビル7階にある丸の内ハウス・サロンルームで隔月開催しています。前回の「京都で見つけたイケメン仏像」講座に続き、今回の講座も定員30名を越える大盛況。江戸の歴史が残る丸の内だけあって、古都京都に惹き付けられる人が多いのかもしれません。

次回は祇園祭をテーマに5月27日(木)に開催予定です。詳細は後日こちらで公開されますので、気になるアナタはサイトをこまめにチェックですよ!

* 写真2枚目:造園「植治」作庭家・小川勝章さん
* 写真3枚目:当日の会場の様子

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