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第37回地球大学アドバンス「循環型社会のデザイン──都市型3Rの可能性」開催

循環型社会のデザイン──都市型3Rの可能性

chikyu-univ.jpg12月16日開催の第37回地球大学アドバンスのテーマは「循環型社会のデザイン──都市型3Rの可能性」です。今回は、インダストリアルデザイナーで (株)オープンハウス 代表取締役、 東京造形大学 デザイン学科教授の益田文和氏をお迎えし、資源循環と新たなモノづくりのパラダイムを「デザイン」の視点から語り、また都市型リサイクルの新たな動きもあわせて紹介します。

自然界にゴミはありません。落ち葉や糞尿、私たちの吐き出すCO2まで、生物の排泄物や死骸は基本的に他の生物の栄養となり、循環的なサイクルを形成しています。ゴミが出るのは私たちの文明の未熟さの証しである、「ゴミはデザインの失敗」かもしれない。――そうした考え方から、廃棄物(ゴミ)が出てからその処理やリサイクルを考えるのではなく、モノの生産段階から廃棄物が発生しない素材の選択やパーツ毎の分別処理のしやすい設計(いわば"壊しやすいデザイン")を考える発想がようやく一般的になりつつあります。

欧州を中心に拡がりつつあるC2C("Cradle to Cradle"=揺りかごから揺りかごまで)の考え方はその典型でしょう。必ず生物的循環か工業的循環が可能なモノづくりの標準化、リユース・リサイクルによってむしろ素材の質が向上する「アップサイクリング」、製品の生産・販売だけでなく使用後の回収・循環までメーカーが責任を負う「エコリース」など、20世紀の産業文明や従来の対症療法的なリサイクルの考え方を根本からくつがえす新たなスタンダードが生まれつつあり、そうした困難な基準にあわせて大胆な自己変革を試みる企業が増えています。もとより都市生活のハイテク廃棄物を資源の宝の山とみる「都市鉱山」の発想も、今後の資源制約の時代をにらんで加速が求められます。

[topics]

  • モノづくりと企業活動の基準が変わる ~1つの設計と素材選択が数十万台の製品と数百トンの廃棄物につながる「デザイナーの責任」
  • C2C~「リサイクル」を超える思想
  • モノの来し方・行く末、背景にある「物語」まで含めて何(What)をデザインするか?
  • 都市型3Rの新しい風 ~ 事例報告:「パス・ザ・バトン」「オフィス町内会」
  • 「 生命の尺度」からの文明デザイン

第37回地球大学アドバンス 〔TOKYO SHIFT シリーズ 第9回〕

日時:2010年12月16日 (木) 18:30~21:30
* 12月は、開催日が木曜日となります。お間違えの無いようご注意ください。
場所:新丸ビル10 階 「エコッツェリア」
テーマ: 循環型社会のデザイン──都市型3Rの可能性
ゲスト::益田文和氏(インダストリアルデザイナー、(株)オープンハウス代表取締役、東京造形大学デザイン学科教授)
参加費: エコッツェリア会員企業に所属の方 無料
* 名刺にて照会いたします。名刺(社員証)を必ずご持参下さい。
エコッツェリア会員企業に非所属の方:2,000円
定員: 50名
参加方法: 事前登録が必要です
司会: 竹村真一氏(Earth Literacy Program代表/エコッツェリアプロデューサー)
主催・運営: 大丸有環境共生型まちづくり推進協会(エコッツェリア協会)
協賛: 株式会社大林組、鹿島建設株式会社、清水建設株式会社、大成建設株式会社、株式会社竹中工務店、戸田建設株式会社
企画・運営: Earth Literacy Program