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お雑煮・おせちで目指せ「だしガール」!~「だしCafe」で教わった目からウロコのだしレッスン

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有楽町・交通会館2階に誕生した「だしCafe(カフェ)」。昆布やかつお節、煮干しで本格的にだしをとった味噌汁やお吸い物を試飲しながら学べるとあって、連日大盛況です。だし入りの味噌汁とだしの入っていない味噌汁を飲み比べてみてください。だしから得られる「うま味」を感じたとき、「日本人でよかった!」と幸せな気分になるのではないでしょうか。 そこが「だしCafe」人気の素のようですよ。

「でも、だしをとるって難しいんでしょう?」

1012dashi_02.JPGだしCafe店長 小西 美夏さん

答えはノー。
「だしCafe」の店長・小西 美夏さんは、「地域や家庭ごとにとり方も味も違う。何が正解ということはないので、難しく考えずに好みの方法、味を見つけてください。"マイだし"にたどり着いたら成功です」と話します。

現在は正月が近いということで、関西風と関東風の2種類の雑煮だしが振る舞われている「だしCafe」(1月10日まで)。これらについて伺ってみました。

関西風:白みそ仕立ての雑煮だし

関西の中でも、京風の雑煮だしは、神様にお供えをしてから自分たちが食べるという文化があり、昆布のみの精進だしを使う事が多いそうです。かつお節をあとからトッピングとして振りかけ、具には「今年1年が丸く納まりますように」と、丸いものを入れます。餅も丸、ニンジンは金時ニンジンを輪切りに、そして里芋、ゴボウなどを入れます(家庭によっては豆腐を入れたりも)。

1012dashi_03.JPG「だしCafe」で味わえる関西風と関東風の雑煮だし

白みそは基本的に正月に食べるものですが、普通のみそより塩分が低く、お味噌を多く入れるため、こってりしていて濃度があり、体が温まります。普段使いでの白みそベースのアレンジ料理も女性に特にオススメです。例えば、だしに白みそと豆乳を加え、ごま油やこしょうを入れると白湯スープのようになるし、ホワイトソースのようにも使えます。ホワイトソースよりもカロリーが低く、あっさりしているので夜食にも◎。

関東風:お吸い物仕立ての雑煮だし

かつおと昆布でだしをとりますが、餅を入れるので、醤油をやや強めに味付けするのがコツだそう。具は家庭にもよりますが、青菜や鶏肉、しいたけ、かまぼこなどが入ります。角餅を焼いてのせるのも特徴ですね。

「だしCafe」流 3種だし

そして、基本中の基本。これさえ押さえておけば成功したも同然! ということで、「だしCafe」流3種類のだしのとり方とポイントをご紹介。各種正月料理にも役に立つこと間違いなしです。

昆布とかつお節の一番だし(スープを濁らせたくない吸い物などに)

材料:水1L、昆布10g(種類により調整)、かつお節25g

  • 水と昆布を鍋に入れ、中火にかける
  • 沸騰しないよう60度をキープし、じっくり煮出す(利尻昆布は60分、日高昆布は40分が目安)
  • 時間が経ったら火を強め、沸騰寸前まで沸かす
  • 昆布の端から小さな気泡が出てきたら昆布を取り出す
  • かつお節を一気に入れ、菜箸などで軽くなじませる
  • 火をとめ、2分間おく間にアクをとり、キッチンペーパーを敷いたザルでだしをこす(濁りの原因になるので絞らないこと)

ポイント 前日の夜から水につける「水出し法」(下記参照)も便利。その場合は手順3からスタート

煮干しだし

材料:水1L、煮干し20g

  • 煮干しの頭とお腹(黒い内蔵部分)を取り除く
  • 水と煮干しを鍋に入れ、30分つける
  • 中火で15~30分、アクを取りながら煮出す
  • 味見をして煮干しのうま味がしっかり感じられたら、キッチンペーパーを敷いたザルでだしをこす

ポイント 「水出し法」(下記参照)も可能。朝は軽く火を通すだけ!

水出し法

材料:昆布だし→水1L、昆布10g 煮干しだし→水1L、煮干し20g

  • 水と材料を容器に入れる
  • 一晩(7~8時間)冷蔵庫に入れる

ポイント だしを火にかける前に味見して、しっかり味が出ていればOK

「大変そうだな~」と思う人には、とにかく「水出し法」をオススメします。前の晩の一手間でいいですし、たくさん作って冷凍保存しておくのも手ですよ。

だしがら活用術でポイントアップ!

そして、だしをとった後の「だしがら」! みなさん捨ててはいませんか? これを捨てずにパパッと1品料理にできたなら、ポイントアップは間違いないでしょう。

1012dashi_04.JPGだしがら料理の紹介など、さまざまな情報が得られる「だしCafe」

だしがら「昆布」の使い道

・昆布のポン酢漬け→刻んだ昆布をポン酢に漬けるだけ
・鶏肉の昆布ポン酢マヨネーズあえ→上記の昆布のポン酢漬けをマヨネーズと合わせて鶏肉にあえて焼く(白身魚でも美味しい)
ポイント とにかく昆布は刻んで保存。冷凍庫にストックしておいて、炊き込みご飯に加えたり、甘酢に漬けておけば、なますとあえて立派な副菜になります

だしがら「かつお節」の使い道

・フライパンで炒るのは焦げて難しいので、平たい皿に薄く伸ばし、レンジで3分! これに塩、砂糖、ゴマを加えれば立派なふりかけに。七味やゆかり、青のりを加えたアレンジバージョンは大人向け
ポイント 「マイふりかけ」として常備しておけば、おにぎりに混ぜるなど、なにかと使えます


さぁ、「お正月」はチャンス! のんびりできる時間を使って「だしガール」に変身してみませんか? ちゃんととっただしのおいしさを味わえば、身も心もホッコリ喜ぶのを実感できるはず。

「だしCafe」に行けば「だし」の味を舌で体験できるだけでなく、目からウロコの「だし」情報が得られます。定期的に行われているだしとりデモンストレーションを見学するのも楽しく、"マイだし"追求の勉強になりますよ。

だしCafe

メニュー: 味噌汁orお吸い物(全て無料)
だしとりデモンストレーション:11:30~/13:30~/15:00~/17:00~
営業時間:11:30~19:00 (最終入店18:30)
*11:30~15:00は女性専用* 女性と小学生以下のお子様のみご利用可
火曜定休

アクセス: 東京都千代田区有楽町二丁目10-1 東京交通会館2F
JR 山手線・京浜東北線 有楽町駅
京橋口・中央口(銀座側) 徒歩1分
有楽町線 有楽町駅 D8出口 徒歩1分
有楽町線 銀座一丁目 2出口 徒歩1分