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【丸の外NEWS by greenz.jp】 パーキングスペースが公園に!街にみどりとWi-Fiを提供する"移動できる"公園のレンタルはいかが?

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© Matteo Cibic

どこでも好きなところに公園を持っていける!?

大丸有は皇居もあり、緑に恵まれたエリアではあります。でも、街を歩いているときに「ちょっと木陰で休憩したいなぁ」なんてことを思うこともあるでしょう。大丸有にかぎらず、大都市にはやはりまだまだ自然が足りないのです。それは日本でなくても同じこと。そんなおなじ悩みを抱えるミラノで、だれでもいつでも安らげるて、しかも「移動できる」公園を作ってしまった人がいるのです。

USBやWi-Fiも提供されるということなので、スマートフォンを充電したり、ちょっとした作業をしたりもできてしまいます。路上駐車は迷惑ですが、路上にこんな公演が停まっていたら、それは嬉しい驚きですよね。ぜひ日本でも、そんな公園作って欲しいです。

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パーキングスペースが公園に!街にみどりとWi-Fiを提供する"移動できる"公園のレンタルはいかが?
presented by greenz.jp(greenz.jpは、丸の内地球環境新聞をプロデュースしています、じつは。)

みなさんは「街にもっと公園があったらいいのに!」と思ったことはありませんか?夏の日差し真っ盛りのときは、涼みる場所が欲しくなったりします。今日は街の公園不足を解決する、ミラノで生まれたプロジェクトを紹介します。

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(左)「まちに緑が足りない!」(右)「駐車場がもっと欲しい。」

「街に公園がないなら、"移動できる"公園をつくろう!」というこのプロジェクトを生み出したのは、ミラノのプロダクトデザイナーMatteo Cibicさん(以下マテオさん)。ミラノには「街に自然が少ない」そして「車を利用する人が多くて駐車場が足りない」という、2つの問題がありました。

「緑がない!」と唱える人の多くは、自然を増やすためにお金を払うのはかまわないが、どのように自然を増やせばいいかわからない人たちでした。一方、駐車場が足りないという問題を唱える人の多くは、公共空間を駐車場として借りるためにお金を払うことができる人たちでした。

そこでマテオさんは考えます。「どうして駐車場にはお金を払うのに、緑のようなコミュニティに大切なもののためにお金を払わないのだろう?」

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そこで思い付いたのが、「移動できる公園」というアイデアでした。たくさんのお花の側で、ゆったりとベンチに腰掛けることができる、素敵なつくりになっています。なんと夜になるとライトアップされるのだとか。

これでまちを素早く緑化することは成功!しかし、まだお金のモヤモヤが残っています。そこでマテオさん、Wi-FiやUSBでの充電器など公園に様々な機能を追加し、公共サービスとして提供することにしたのです。

ある人は公園が供給するWi-Fiと電源を繋いでパソコンを使うことができ、あるおばあさんはベンチに腰掛けて休憩することができます。また、ある女性は夜周りが暗くても安全に帰宅することができる、という提案です。

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地域にとって公園は、そこに住んだり働いたりする人たちが交流する大事な場所。しかし、ゲームなど子どもの遊びの選択肢が増え、少子化が進んだ結果、都市部では公園を利用する人が減り、近くに公園がない地域も増えているそうです。そのような都市にこそこんな大胆な発想が必要とされているのかもしれません。

このモバイル公園、あなたならどんな使い方をしてみたいですか?

(Text:緒方康浩)
via Treehugger