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東京の食材生産者と丸の内のシェフが、ミクニ マルノウチで「お見合い」を!?

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――目指すは東京の地産地消。

8月吉日、丸の内mukuni MARUNOUCHI(ミクニ マルノウチ)にて、東京で食材をつくっている生産者とシェフのお見合いがとり行われました。え、お見合い?

この日参加したのは、丸の内シェフズクラブ会長の服部幸應氏を筆頭に、16名のシェフ(「mukuni MARUNOUCHI」オーナーシェフ・三國清三氏、「le 6eme sens d'OENON」シェフ・ドミニク コルビ氏、「グッチーナ」シェフ・田口昭夫氏、他)と、東京都の生産者・それに関わる方々(「GREENSTYLE」「大地を守る会」「ENG」「株)アミタ持続可能経済研究所」他)。
三菱地所「食育丸の内」が取り組んでいるプロジェクトの一環で「第1回『都市・東京の地産地消』をテーマにした『東京やさい』『東京さかな』試食研究会」として、シェフたちが東京でつくられた食材を味見し、「おいしい!」ということになれば、嫁入りもありえるという、大事な大事な「お見合い」だったのです。

現在、日本の食料自給率は42%。中でも東京は最下位で、たったの1.2%しかありません。そんな中、江戸東京野菜のコンシェルジュ・大竹道茂氏の導きで、1年前から東京産の野菜を仕入れているのが三國清三シェフ。遠くから運ばれてくる食材と違って、東京産は収穫された翌日には到着します。食材が到着する朝の店内は、穫れたての野菜から瑞々しい香りが漂い、なんとも清々しい気分だとか。

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この日の「お見合い」に臨んだ食材は、じゃがいも8種、かぼちゃ6種、谷中しょうが、モロヘイヤ、空心菜、ルッコラ、京菜、なす4種、万願寺とうがらし、しいたけ、オクラ、ぶどう5種、金目鯛、ひんぎゃの塩、他。京都でしか手に入らない野菜や、北海道産のじゃがいもだって、東京でスクスクと育っているのです。

素材そのものの味がわかるよう、極力シンプルに調理され、伊豆諸島の青ヶ島から届いた塩だけで味わうシェフたち。

「このぶどう(ゴールドフィンガー)は珍しい。皮付きで食べられるヨーロッパの品種なんだけど、サッパリした味わいだから、料理するのにいいんだよ」とは服部氏。鮮度の良さは最大のポイントなんですね。

「オクラには驚いた。市場に出回っているオクラは軸の周りが黒くなっていることが多いのに、これは緑のまま。そして、大きく柔らかい」(FRENCH DINING RESTAURANT igrek MARUNOUCHI」山口浩氏)

「新しい食材に出合えた。鮮度がいいので香りが違う。さっそく仕入れたいがどうすればいいか」(「グッチーナ」田口昭夫氏)

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「江戸時代には江戸城を中心として、その日に食べるものが30〜50km圏内、2〜3日以内に食べるものがその外周と、円を描くように生産されていた」 と服部氏。

収穫してすぐ届くということは、先穫りする必要がなく、正真正銘の「旬」が食べられるということ。それは安全にもつながるし、そしてなによりも、東京でつくられたものだと思うと、ロマンを感じませんか?

今回の「お見合い」の企画に関わった、食育丸の内や丸の内地球環境倶楽部の「サステイナブルな都市の食WG(ワーキンググループ)」では、江戸東京野菜を活用した、「大丸有エリアの企業向けの社員食堂、名付けて『エリア食堂』」実現計画も進んでいるそう。生産者とレストランの良好な関係が築かれ、「旬」と一緒にストーリーやロマンもいただける場所が増えるのはうれしいことですね。都市と生産地をつなぐ、理想的な「食」の循環を目指してまい進する、大丸有エリアから今後も目が離せません!

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