シリーズコラム

【コラム】愛でるから使うへ、動き出した大丸有の都市緑化の行方

「管理」から「協働」に変わりつつある都市の公園緑地、その実状と可能性

東京大学大学院教授の横張真さん。

皇居外苑、日比谷公園などに隣接する大丸有エリアは、世界的にもたぐいまれな緑豊かなビジネス街。その折々の景観は忙しく往還するワーカーの眼に優しく、心をなごませるだけでなく、それら緑のもたらす多様な効果は計り知れない。とくに低炭素社会を目指す環境革命の実現には不可欠なキーワードとされる。いままさに「管理」から「協働」に変わりつつある都市の公園緑地、今回はその実状と可能性を探りつつ、緑をめぐる明日の景色を眺めてみたい。

時代が求める都市の緑の恩恵

世界各地の著名な大都市では、整備された広々とした公園や緑地がそのステータスを誇示している。東京都心にも皇居外苑、日比谷公園、代々木公園、新宿御苑、上野恩賜公園などが、豊かな緑を湛えて四季を彩っている。とりわけ皇居外苑と日比谷公園は日本を代表するビジネスセンター大丸有エリアに隣接している。

都市の公園はワーカーの心身を癒すだけでなく、地球温暖化の抑制、ヒートアイランド現象の緩和、大気の浄化など多くの利益をもたらす必須の都市機能だ。そのためか公園や緑地の立地は、そのまちの成熟度を示すともいわれている。東京大学大学院教授の横張真さんから、大丸有にとって身近にある豊かな緑との理想的な関わり方を、近代都市公園成立の背景を絡めながら話していただいた。

「実は近代的な都市公園の歴史は、そう古いものではないのです。いまもヨーロッパに残る広壮な庭園の多くは、かつては一部の王侯貴族や教会の関係者にだけ立ち入りが許された、彼らの権威や権力を象徴する空間でした。それが18世紀に市民革命が起こり、貴族らから市民へと政治的・経済的主権が移行するなかで、都市のなかの庭園などの緑が、徐々に市民へと解放されていきました。しかし、お金の力で庭園を手中に収めた新興勢力のブルジョワジーたちは、その成功の証、一般大衆との差別化の手段として庭園を利用した面がありました。市民革命の後も庭園は相変わらず、一部階級のための空間だったのです」。

ところが時代が、そんな社会情勢を動かした。産業革命によって都市にたくさんの工場が建ち、おびただしい数の労働者が流入して来た。しかし19世紀半ばまでの都市は、中世そのもので上下水道はなく、道は狭く、隙間なく集合住宅が密集した構造だった。「そこへ大量の低賃金の工場労働者が押し込められたのですから、それは劣悪な都市環境となったのです。人の排泄物は通りに投げ出され、たちまち伝染病が曼延しました。石炭の煤煙により大気汚染も発生しました。さらに緯度の高いヨーロッパはとくに冬場の日照時間が短く、陽光を浴びられず病に倒れる者が続出します」。

新たな時代が、新たなまちづくりを求めていた。都市住民の健康と生存を担保する広場として、人々が太陽を浴び、木立の清浄な空気を吸い、身体を伸び伸びとさせるための場所として、公園がつくられはじめたのだ。

一方で日本の近代都市公園の歴史は、実は同じ19世紀から始まっているのだが、その背景は大きく異なる。「日本の都市公園は明治の初頭、1873年の太政官布告から始まります。さらに日本初の西洋式の公園である日比谷公園は20世紀初頭には開園していました。しかし、西洋の公園開設の経緯とは異なり、日本の公園は、近代国家として生まれ変わった日本の国家権力を象徴する空間の一つとして作られました」。今でも皇居に隣接する日比谷公園はその当時、一丁倫敦や鹿鳴館にも近く、まさに国家の表玄関であるエリアにあった。

このような歴史的背景から誕生した「公園」という文字は「おおやけのその」である。「公園」は国から与えられたもの、という意識がどこかにあるためだろうか、日本においては、公園と市民の間に少々距離感があるように感じられる。たとえそうだとしても、日本人にとって緑は昔から身近な存在であったと横張さんは言う。「日本には西洋と異なり、庶民には庶民の緑を享受する場所も工夫もあったのです。たとえば江戸には、町中に農地がたくさんあり、崖線や神社仏閣、さらには路地や軒先でも四季の移ろいを楽しむ文化がありました。階層によらず緑を愛でる国民性があったのです。1873年の太政官布告には、廃仏毀釈や廃藩置県などにより荒廃のおそれがあった日本の都市を、公園設置により救おうとの意図があったのですが、そうした施策の根底には、四季折々のさまざまな緑を愛でる文化があったことは、見逃してはならないと思います」。

(左)お昼休みになると、多くの皇居ランナーが皇居外苑で汗を流している。(右)ベルリンの「ちょい農」。ここが大都市のど真ん中とは思えない光景だ。 日本人が昔から緑との関わりが深かったということを考えると、現代の我々は、公園や緑地との関わりが薄いのかもしれない。「身近にふんだんな緑を享受できる大丸有エリアの方たちは、大いに恩恵に与れる好運に感謝すべきですが、これからはもう一歩踏み出して生活空間全体に緑を取りこむ工夫をされると、さらなる恩恵を得られると思うのです。たとえば、お昼休みや就業後に自分の健康や楽しみのために皇居外苑を走る『皇居ランナー』は緑の空間を上手に活用している例でしょう」と語る横張さんは一つの提案をしてくれた。「ドイツのベルリンには、まちの中心部に解体したビルの跡地を農園にした施設があってNPOが運営しています。そこでは、近隣のワーカーがお昼休みに30分単位で農耕の手伝いをすることができて、その手伝いの対価として、農園に隣接するレストランのランチが半額になり人気を博しています。大丸有エリアに隣接する緑地でも、そんな試みがあってもいいのです」。「ちょい農」というタイムシフトを利用した趣味農業。職場や自宅近くの農園を探し、オフタイムに耕す。つまり愛でるだけでなく、使うという発想だという。

さらに近年、地方自治法改正による「指定管理者制度」と、都市公園法改正による公園施設の「設置管理許可制度」により、公園全体の管理運営(指定管理者制度)、公園内施設の管理だけでなく設置(設置管理許可制度)を、企業やNPO法人など民間が主体となって行うことが認められるようになった。公園をより自由な発想で運営することが可能な環境になったのだ。再び時代が公園を求めはじめている。

「公園での市民活動にさまざまな可能性が生まれ、結婚式や個人のイベントの利用など柔軟なアイデアを生かすことができる場所になりつつあります。もう公園といっても老人や子どもが遊ぶ場所という固定観念にとどまることはないのです。そして、それはひとたび震災などの非常時にこそ、身近なオープンスペースとしての利用が避難や支援拠点などの発揮を容易にさせるのです。

利用する私たちの発想を転換することで公園や緑地が変わって行きます。日本の公園や緑地には、四季折々多種多様の草木に恵まれた気候風土を生かして、新たな時代が求める環境革命を実現するポテンシャルがあります」。

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利用者それぞれの公園

利用者それぞれの公園

お昼時の一号館広場は、緑を楽しむ人で溢れている。 公園に対して距離感を抱く人が多い中で、公園を愛し頻繁に利用しているワーカーの言葉の中に、公園や緑との理想的な接し方のヒントがあるかもしれない。「丸の内朝大学」ピクニック・クラスに集う3人に話を聞いた。

「まず公園のイメージといえば、ピクニックをやっているせいか、やはり芝生です。ピクニックの定義は、火を使わない、泊らない。これを守るかぎり、なんでもいいのですが。丸の内にはそうした場所の候補はかなりあって、とくに他のビルが見えないスポットが最高です」。と平井健さん。「たとえば一号館広場がそうですね。朝、通勤の時など、その朝のたたずまいについ立ち止まってしまいたくなります。毎日のことなので、ただそれだけでも癒される感じ。もっとも通勤中なので、なかなかゆっくりはできませんが」。と、残念がる高橋実加子さん。

高橋さんは、たびたび朝食を買いこみ、公園でのモーニングタイムを満喫しているという。「通る人は多いけれど、案外、座って憩う人は少ないみたいです。もったいないけど、かえってこちらには嬉しいわけです。まわりには人がたくさんいるのに、ポツンとそこだけ穴が開いたような緑の空間がたまらなく好きです。職場の隣だから、なおさらほっと一息つけるのでしょう」。しかし、ほとんどの人が通り過ぎていく。その現状に平井さんは首をかしげる。「立ち止まってみるという意識がないのでしょうか。いつも仕事に追われているわけでもないでしょうにね。無意味だと思いこんでいるのか、もったいないですね。数秒数分でも立ち止まることに価値があるのに。私などはわざわざ公園通って、折々の季節を体感させてもらっています」。

皇居外苑の芝生で憩う人たちは、本当に心地よさそうだ。 もう1人の佐藤理子さんを含め3人が活動する「丸の内朝大学」のピクニック・クラスでは月1回ほど、葛西臨海公園や代々木公園へ出かけて、さまざまな趣向で楽しんでいる。そんな趣味を持つ彼らだから特別なのか。しかし、誰でも緑の心地よさには気がつくはずだと、高橋さんは強調する。「それが必要かどうかは別に、大丸有の周囲には緑がふんだんにあって、その恩恵を受けないのは損ですよね。たぶん一度気がつけば、その魅力に感謝すると思います」。「都会ではすべてが有料。公園の芝生は無料というだけでも開放感があります。丸ビルの吹き抜けの空間にあるベンチも好きですが、あそこが芝生ならもっと多くの人が楽しめるはず」。と平井さんが続ける。

佐藤さんはもっぱら公園でランチだという。「とくに省エネで昼休みに照明を落とすので、たとえ小さな公園でも明るい緑のある戸外に出ます。外に出るだけでリフレッシュできますし、身体が伸びて食欲も出るみたい。気分転換には絶好です」。平井さんは仲間と連れだって、公園でなくともとにかく外へ出るという。「室内にこもるより、大空の下、せっかくの豊かな緑の中に身を置くだけでいい。何も立派な公園である必要はありません。かえって公園というと、多くの人のイメージとして遊具と古びたベンチのある場所となるのでは。そうであればもしかしたら、公園が好きという人は、むしろ少ないかもしれません」。

公園は与えられたものという意識はやはり根強いようだ。新しい制度になっても、民間の管理者はまだ少数である。「今の公園は、火気はもちろん、音楽を鳴らすことも、撮影することも自由にできない。といって規制のハードルを下げれば、寝泊り自由の無法地域になってしまう」。と平井さんは悩むが、市民との協働の動きも少しずつ出てきている、と佐藤さんは例をあげる。「公園の清掃を住民や利用者がするというものに参加したことがありますが、管理者、住民、利用者、三者三様の考えをもっていることがわかりました。うまくバランスをとることができればいいのですが。いずれにしても、公園は人が集まるところ。見知らぬ人が空間を共にして刺激を受けたり、コミュニケートしたり、未知の可能性がたくさんあるスペース。それが職場近くにあれば、万が一の災害の時にはその効能を活用することもできます」。

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パークマネジメントが描き出す、明日の公園

パークマネジメントが描き出す、明日の公園

丸の内を望む日比谷公園。これからは東京の顔になることが期待される。 近年、欧米を発祥としたパークマネジメントが、日本でも研究・討議されだした。従来の発想や枠組みを超え、市民や企業など多くのステークスホルダーとの協働の仕組みを模索するもので、はじめに述べた指定管理者制度、設置管理許可制度などがそれにあたる。

パークマネジメントに詳しい千葉大学名誉教授の田代順孝さんは、次のように語る。「公園にはそれぞれの歴史や風土がありますが、利用者のニーズなどによって個性があるもの。地域や公園の個性に応じた管理運営、つまりマネジメントが必要なのです。その意味で数年前に急速に普及した指定管理者制度により、具体的な利用者ニーズに応えられるようになったのは進歩です。管理の効率化は進み、誰に向けての公園か、ユーザー・オリエンテッドにシフトしたことは間違いありません。利用者の便宜を図るという面は徹底されてきました。芝生や樹木、施設の管理、さらに見るから使うということへ運営の方向も前進しています。維持する管理からサービスを提供する管理へと」。

行政が管理している日比谷公園も、このような時代の要請を受けてこれまでの規制の窮屈さから徐々に放たれつつあるようだ。しかし、と田代さんは続ける「もう一つ大きな視点があります。それは観光です。欧米の公園は観光客がとても多い。海外旅行のツアーには、たいがい一つくらいは彼地の公園などが旅程に入っているでしょう。その点日本の公園は、まだ海外からの観光客が訪れる公園にはなっていない。それはまだ都市の顔にはなっていないからなんです」。

都市の顔になるために、田代さんは、アーバニティの高い都心での試みに必要なことを3つ上げてくれた。「まずアウティング*への興味を喚起する継続的な演出、企画を工夫すること。自発的に集まる仕掛をつくることです。2つめとして、つねに清潔で安全な状態を保つこと、手入れはもとより備品などへの吟味も大切です。そのためにも個々人が互いにプライドと責任感を持って利用するよう啓発して行く。3つめに、新たなコミュニティの場として機能されればベストでしょう。出会いの場であり、会社は別でも同じエリアの親近感がサードコミュニティをもたらすようになれば、オフィイス街の宝箱のような空間になります」。
* アウティング:屋外に出かけてくつろぐこと

そして、こう続けてくれた。「この場合の主人公は二通りあります。1つはオフィス街の住人であるいわゆるオフィスワーカーであり、もう1つはビジターとしての業務的、観光的来訪者です。両者にとって魅力ある空間としてマネジメントしてゆくことが豊かな都心につながる。とくに海外からの来訪者にとっても魅力的な資質を整えてゆくようなパブリックスペースのマネジメントシステムの構築が、ぜひとも必要とされます」。

パブリックスペースは公園だけではない。オフィス街のオープンスペースの活用も重要だと田代さんは言う。「かつてニューヨークでは、企業の私有地を利用した100㎡ほどの小さな公園が流行りました。ポケット・パークと呼ばれ、今でも簡易な椅子を持ちこみ、思い思いにくつろぐ人々で溢れています。また、ニューヨークではコミュニティガーデンという、小さな野菜や花作りのためのパブリックスペースもたくさん整備されています」。

大丸有の取り組みに期待していると話す、千葉大学名誉教授の田代順孝さん 大丸有のエリアでの、企業や丸の内朝大学のような新しいコミュニティが主体となったオープンスペースの運営は、可能性としてとても面白い、と田代さんは続けるが、注文もあるという。「あれほど豊かなスペースがあるのに、いま一つ活用しきれていない気がします。それには運営の取組みというより、日本人の戸外生活への不慣れに原因があると思います。都心のアウティングの習慣があまりない。いまだにビジネス街に緑はいらないなんて人物だっています。でも、それは間違い。ビルが林立する都心でもつねに自然は傍らに必要ですし、草花や木の葉のパワーもヘルシーライフスタイルの源です」。

「どんな環境、条件でも緑が不要ということはありません。自然の緑の効能は確実に人体の機能強化につながることが実証されています。日本もバブル崩壊以後、ようやく経済の片隅に追いやられていた自然との共生が見直されていますが、その意味からも大丸有の試みは非常に重要で大きな期待をしています」。

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品格あるオフィス街の公園緑地へ

品格あるオフィス街の公園緑地へ

「不確実性の時代」と呼ばれる今世紀に入り、人々の要望も「便利な生活」から「精神的に豊な生活」へと変わりつつある。そうした時代の空気を受けて公園管理に当る行政の指針も、公園面積の拡大を目標とした量から、多様なニーズに応える質へと舵をきった。それを支えるのが、利用者と管理者の協働を軸とするパークマネジメントだ。いまではボランティアなしの維持管理は考えにくいともいわれている。

「ボランティア活動は90年代末にNPO法が施行されてから、一気に本格的になりましたが、いまでは市民参加なしでは維持管理はかないません」と語るのは公益財団法人「東京都公園協会」の梅本美奈子さん。現在、同協会ではボランティア団体の登録、道具の貸与、一部資材の支給、さらにはスキルアップのための研修、そして助成金の交付を行い、60ある管理公園等の維持運営で協働を進めているという。とくに地区公園以上の規模の大きな公園では、地元企業、企業、市民団体などさまざまな主体とのパートナー関係づくりが必須で、公園の協働管理を通して地域との交流を深めているのが現状だ。

日比谷公園イベントでの協働作業 さらに「都民協働3カ年行動計画」が策定され、各団体が抱える高齢化問題や指定管理者制度への課題などを踏まえた人材育成の強化に着手している。「強化の眼目は協働のパートナー団体との交流により、公園や地域を魅力的にするという目的の共有化。公園という公共空間でのルールの順守と公益性の保持を確認していくこと。その上で自主性や持続性を判断して行きます。しかし、何より協働するには各団体とのコミュニケーションが大切で、すべてがそこから始まります。それが新しい公共活動とも考えています」。とコミュニケーションの重要性を挙げるが、それは民間の公園管理にもいえそうだ。

大丸有の取り組みについて梅本さんから、つぎのように助言があった。「企業のスポンサー的な係わりや、地域のオフィイスで働く人々の朝夕、昼休みなどのデイリーショートアクション、地域連携による協働イベントの運営協力など、民間ならではのユニークな形の協働が可能かと思います」。とくに大丸有エリアは、明治、大正期に近代国家の象徴としてまちづくりが展開された特別な地区だけに、その歴史性、文化性を理解することも大切だとつけくわえた。

民間が主体になる公園・緑地管理については田代さんも次のようなヒントがあった。「欧米ではランチ時になると、職場の近くの公園やささやかな緑のあるオープンスペースに出て食事をしたり、会話を楽しんだりしていますが、15年くらいまでは、公共空間は汚れている、というのが定説になっていて、とても人が集まるスペースではありませんでした。それが変わっていったのが、そこに集う人たちが、緑があり、かつ安全で快適な公園やオープンスペースの存在が、そのまちのステータスだと気がついたからです。さらには、そのスペースを利用する人たちのセンスやマナーなどのライフスタイルまでもステータスになり美しさや快適さが持続していくのです。シビック・プライドが、とても強いのです。その点、大丸有エリアも不可能ではないと考えています。日本の都心のオープンスペースのありようを変える基点になると考えています」。

ビルとビルの間も重要な緑の空間となる。 ワーカーも公園利用者の意識改革の必要性には気がついている。丸の内朝大学ピクニック・クラスの髙橋さんは次のように語った。「私は、いつもの会議室ではなく緑に囲まれた空間で行う"青空会議"を、行いたいと常々思っていました。でも実現するための条件として、スペースをどう確保するかという問題以上に、利用するときのオフィスワーカーのマナーが担保されていることが必要です。公園や緑地などのパブリックスペースに対しての意識や責任感が醸成されれば、これ以上公園を作るスペースがないと思っていた大丸有エリアにも、屋上やオフィスビルのオープンスペースなどに、緑の癒される空間をいかようにも作れる気がします」。

公園や緑地は、そのまちの品格の証ともいわれる。折しも今秋、6年の歳月を費やして東京駅舎の復元が終わり、内外から多くの観光客が大丸有エリアにもビジターとして流れてくるだろう。彼らはワーカーとは違う目線で、緑溢れるビジネス街を眺めるはずだ。100年ぶりに往時の姿を取り戻した東京駅は、まさに「日本の顔」ともいえるが、重厚、典麗な駅舎という絶好のモニュメントを得た大丸有エリアも、それに劣らぬ緑と人の溢れるビジネス街として、日本の顔となる日を期待したい。

編集部から

普段、何げなく通り過ぎる公園、そして見ている緑──。緑溢れるオフィス街をテーマにお話を聞いたなかで、印象に残っている言葉がある。「人は知らない間に緑と会話している。それは大きな癒やしです」。振り返ってみれば、通勤途中に"葉が色づいてきたな""かわいい花だな"と日々"会話"していることに気がついた。都心のオフィス街の限られたスペースに「公園」や「緑地化」は難しいのでは、考えていたが、今後は緑の「量」より「質」を高める発想力が必要と、語る先生方の言葉に目から鱗が落ちた。


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