若者たちの起業をサポート!
3×3Laboの運営スタッフに、かつての部下がいたんですね。「彼なら、面白いことをやっているに違いない!」と思って来てみたら、予感は的中(笑)。異業種の人たちが交流できて、刺激し合って、異質なものを包容し合って、"掛け算"できるような場は、アメリカのシリコンバレーのように、日本にも必要だと思っていたので、いよいよ来たな!という感じでした。現在、ITを使った見守りサービスなど、ユニークな発想を持つ若者たちの起業をサポートしているのですが、ここでは、彼らと打ち合わせするほか、スタッフの方たちのご意見番としても、時々寄らせていただいています(笑)。
- Q1
- 3×3Labo、エコッツェリア協会の良いところは?
- A1
- やっぱり、運営している"人"が素晴らしいですね。ビジョンと人がぴったり合った組織だと思います。あと、エコッツェリア、3×3Labo、TIP*Sが同じ空間で運営されているのもいいですよね。すごく良い雰囲気だし、黒澤明監督の『七人の侍』じゃないけれど、キャラクターなり、それぞれに違う特徴や能力を持った異質の人たちが集まった方がやっぱり面白いし、そうでないと、今、ある一業界だけでは新しい事業はできないですよね。胸に"イチモツ"抱えている人、何か想いがあって、それを実現したいと思っている人は、ここに来ることをオススメします!
- Q2
- 大丸有を1日好きにしてよければ何をしたい?
- A2
- "そんなことを考えたことないですけれども、イベントだらけにするんでしょうね(笑)。そう、イベント祭! 大丸有ビルめぐりマラソンとか、講演会や音楽会...町中で色んな催しをやって、ビルもデザインで埋め尽くす。そういうのを一度、プロデュースしてみたいものですね。
- Q3
- オススメの本を一冊お願いします。
- A3
- 学習院大学の学長だった木下是雄さんの『理科系の作文技術』。1981年に出版されて、2014年でも重版のかかったロングベストセラーで、歴代の新入社員に勧めてきた本です。私は「夢語り力」と呼んでいるんですけど、夢や想いを言葉にできる力が、今の日本人には圧倒的に少ないと思います。どんなに素晴らしいアイデアを持っていても、うまく流布されなければ、その人だけに留まっちゃって、共感できないですよね。これではもったいない! 語れる力を身につけることは大切だと思います。
- Q4
- あなたが大切にしているコト・モノは?
- A4
- 既存のものに疑問を持つ力、あるいは、今、当たり前に行われていることに対して、原点に戻って、ある意味、疑ってみることです。何のためかと言えば、やっぱり新しいものを創るということに重きを置いているからです。だからこそ、新しい発想を与えてくれる人をリスペクトしますし、もっと言うと、刺激を与えてくれない人には興味がない!(笑) 新しい気づきを与えてくれる人に興味があります。
- Q5
- 今後3×3Laboに期待することは?
- A5
- 「3×3Laboコミュニティ」を意識して運営していくと、さらに発展するのでは?と思います。あと、このスペースや組織や取り組みが、いかに価値の高いものであるかを証明するためにも、"測定できる何か"と共に、可視化できるレベルで示していくといいですよね。例えば、ここから飛び出ていった人の軌跡をフォローして、「こんな事業になりました」 「こんな会社を作りました」と報告するとか。ダイエットに体重計が必要なのと同じで、人間、測定できる何かがあるからこそ、目標に向かっていけるわけでしょ?(笑) 素晴らしいことをやっているからこそ、きちんと伝播していって欲しいですね。"体重測定"するだけでも、意味があるのではないかと思います。
日比野雅夫(ひびの・まさお)
MH コンサルティング代表・工学博士
京都大学工学部電子工学科卒、MIT留学。日本電気株式会社に入社し、NEC伝送事業本部長、NECアメリカ社長、NECマグナスコミュニケーションズ株式会社社長を歴任。ワイヤ・アンド・ワイヤレス(wi2)を創業、社長に就任。YDK社長を経て、現在はMHコンサルティング代表として若者の事業立ち上げ支援を行う。