シリーズVOICE

【VOICE】古波倉正嗣さん

企業研修トレーナー

27歳の頃からフリーランスで企業研修の講師をしています。20年ほど大中小ベンチャーとさまざまな企業を訪れ、働く人々を観て感じるのは、世界がだんだん均質化しているということ。以前はギラギラした人とグルーミーな感じの人の違いが分かりやすかったのですが、いまは際立った違いがなく、よく分からないんです。成熟社会と言われるように、エネルギッシュさ、表現の豊かさがなく、カラフルな世界ではなくなったと少しさびしい気持ちがしています。一方で、ポジティブに言えば今は「平和」な時代。3×3Laboに集まってくる人たちも平和で良心的な人が多いと思います。だから居心地がいい。直接ビジネスにつながらなくても新しいことをやりたいという"品のいい"空気が、ゆるやかな刺激を与えてくれます。停滞している気がする人は、ぜひ安心してきてください。

Q1
研修トレーナーのおもしろさは?
A1
働くこと自体に高いモチベーションを持っている人は多くありません。お金のため、生きるために組織で働く人がほとんどで、仕事そのものへのやる気が全くないんだろうなと思える人も2割ほどいると感じています。しかし、そういう人が研修を受けて変わっていく姿を見るのはおもしろいんですよ。やる気になっている人の姿はとても美しいんです。
Q2
大丸有(大手町・丸の内・有楽町)で好きな場所は?
A2
丸の内仲通りです。特に夏のランチタイムの時間、立ち並ぶビルから人々がわらわらと出てきて、作り出す世界はきれいですよ。顔の表情、洋服の色と質感がさまざまで、組紐細工のような感じ。ただ仲通りを歩いているだけで、わくわくしますね。
Q3
大丸有を1日好きにしてよければ何をしたい?
A3
オフィスビルの窓をすべて開けて、風を通してみたいですね。 大丸有全体を風が吹き抜ける様子を、ヘリに乗って上空から見ると気持ちいいでしょうね。
Q4
あなたが大切にしているコト・モノは?
A4
幼少の時に見た、夏の海の風景です。私は南の島の出身なのですが、大型トラックのタイヤのゴムチューブで作った浮き輪でひとり海に浮かびながら見た風景が、いまもふとした瞬間に目の前に蘇ってくるんです。そしてうっとりします。たぶん落ち着くんでしょうね。抜けるような青空、橙色の太陽の光、エメラルド色のきらきらした海。ずっと大切にしたい思い出の風景です。
Q5
オススメの本を一冊お願いします。
A5
『異邦人』の初期草稿である、アルベール・カミュの『幸福な死』を高校生の時に読み、主人公メルソーに大いなるあこがれを抱きました。多感な時期だったこともあり影響を受けましたね。そして、人生ってこんなもんなんだと勝手に悟っちゃったんです。私自身、ちょっとシニカルとか、冷めているとか、退廃的とか言われることがあるのですが(苦笑)、それはカミュの「不条理」な世界に触れたことに関係があるのかもしれません。
古波倉正嗣(こはくら・まさつぐ)
企業研修トレーナー/ヒューマンキャピタル・イニシアティヴ 代表

1968年、鹿児島県生まれ。マーケティング関連会社、学習塾講師を経て東京イングリッシュセンターに入社。同センターにてマネージャーとして、英語・日本語コミュニケーションの指導、異文化間コミュニケーション問題の解決等に従事する。1997年よりフリーランスに。「組織と個人における思考力及びコミュニケーション力の強化」をテーマに、企業、官公庁、自治体等において問題解決技法、論理的思考、ビジネスプレゼンテーション(日英)、ディベート(日英)、ビジネスライティング(企画/提案書及びビジネス文書)等の研修プログラムの開発および指導を行っている。

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